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ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

近況

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暑いのは苦手ですが、いい加減梅雨明けしてほしい・・・
というか、今年は梅雨明け宣言無しのですかね?
過去に梅雨明けがはっきりしない年もありましたしね。
こういう区切りがないのは嫌だなぁ・・・

田畑の上だけお日様でないかな・・・
今年は美味しい果物やお米がいただけるのか心配です。
毎朝、空が灰色だと蓮を見に行く気にもなりません。
灰色の空には慣れていますが、夏は青空が見たい。

私の場合、土砂降りで濡れて気持ち悪いくらいで、大きな被害は無いので文句はこのくらいにしておきます。


**********

7月最後は『最終のエンペラー』でした。
はっきりいって、期待外れでした(期待が大きすぎたのか?)
せっかく(?)アメリカで作るなら(日米合作)、もっと大胆にやってもいいのでは?
物足りないというか、中途半端というか・・・
アメリカでも日本でも受けないだろうと思ったのに、YAHOOで高評価。
やっぱりYAHOOの映画レビューはあてにならない。
夏八木勲さんの関屋は観てよかったと思います。


写真は『丸屋茶寮』のあんみつ氷。
氷の中にも餡子が隠れていて食べ応えがありましたが、やっぱり私は一番シンプルな氷あずきが好きだなぁ・・・
by k-mia-f | 2013-07-31 21:35 | 日常雑感

『嘆きのピエタ』~赦~

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公式HP
生まれてすぐに親に捨てられ天涯孤独に生きてきたイ・ガンドは、法外な利息を払えない債務者に重傷を負わせ、その保険金で借金を返済させる取り立て屋をしている。そんなガンドの目の前に、母親を名乗るミソンという女が現れた。ミソンの話を信じられず、彼女を邪険に扱うガンド。しかし彼女は電話で子守歌を歌い、捨てたことをしきりに謝り、ガンドに対し無償の愛を注ぎ続ける。だがガンドが心を開こうとした矢先、姿を消したミソンから助けを求める電話がかかってきた。
<allcinema>



ガンドは零細町工場相手の闇金業者。
3ヶ月で利子が元本の10倍になり、最初から返済できる見込みはなく、担保に保険金をかける。
ガンドの取立てのやり方は冷酷非情で、こういうの日本でもあるんだろうかと、ビビリな私は目を背けたくなる場面もありました。

舞台は町工場が立ち並ぶ地域で、建物はボロボロだしシャッターが下りてる工場も多く、死臭が漂っているような雰囲気を感じました。
町工場ですから油断すると大怪我をしそうな機械があるわけで、仕事中に手足が不自由になったことにして障害者保険で返済させるのがガンドのやり方。

身体が不自由になって仕事は出来ず、保険金は返済にとられ、結果ホームレス・物乞いの生活になります。
債務者の中には、仕事も出来ないのに生きて入れば家族に迷惑になりますから「それなら殺してくれ」と頼む人もいますが、自殺は保険金が面倒なので殺しません。
死なない程度の高さから突き落としたり、機械に袖が巻き込まれたようにしたり・・・
債務者が自殺して保険金が難しくなると、債務者の家族へ取り立て。金目のものがないとペットの兎を奪う(ガンドにとっては食材)。

こんなガンドが、無償の愛を知ってガラリと変わります。

(8/8追記)
兎はミソンに逃がされますが生きていけず、それをどう解釈していいかわかりません。
大切な人がが去っていくということか?
兎はミソン?
もしかして、兎は食材ではなくペットにするつもりだったのかあなぁなんて思ったりして。
水槽の鰻が朝ごはんになって動揺してたようにみえたし(メモだけ残して食べなかったのが気になります)




**********

ガンドの前に母親だと名乗る女性・ミソンが現れます。
ガンドは信じず、または信じたとしても自分を捨てた相手を許せず、拒絶します。
それでもミソンはガンドの後を追い、何をされても我慢し、ガンドの為に人を傷つけもする。

(8/8追記)
ミソンが口にしたものは、ガンドの身体の一部(つまり人肉)と考えていいのか?
最初は食材の内臓の一部かと思ったんですが、ガンドの足元の血を見たミソンが吐き出しそうになったということはそうなのかなと。でも、もしそうならどうやって??



やっとガンドから母親と認められ、それからの二人は恥ずかしくなるくらいの“ラブラブ”生活。
甘えることを知らなかったガンドは、子供に戻ってしまったんです。

(8/8追記)
この二人のラブラブぶりもそうだけど、債務者の親子のラブラブぶりにも驚きました。
息子が母親の髪を整え手鏡を渡し、母親も嬉しそうに鏡を見るのがちょっと・・・
(『はじまりのみち』の木下親子の場合は状況というか状態から納得できる)
これが韓国では普通なのか、そうでないのか??
ガンドが母親に見せ付けるように債務者の息子をビンタするのが、嫉妬心のように感じて酷いというより切なかったです。





ミソンがガンドの前に現れた本当の理由が次第にわかってくる。
最終目標が何かわかってくる。

一人で生きている時は、何も失うものもなかった。
一人でなくなり、失うことが怖くなった。
なんて残酷な仕打ちだろうと思うけど、目には目をということか。


ガンドが真実に気付いた後の選択が衝撃的。
“真実”にはミソンが何者かということだけでなく、逆の立場になって相手の気持ちがわかり、自分が今迄何をやってきたかということも含みます。


**********

ミソンがガンドの夢精に無表情で手を貸すのに驚き。
冒頭でもガンドは夢精をしていて、これは2回目。
2回もあるんだから何か意味があるんだろうと調べたら、インタヴュー記事で『夢精』がタイトル候補だったことがわかりました。
ミソンが眠っているガンドに本音をぶつけるのと関係あるのかたなと考えていたのですが、幼児性を表しているようです(作品をご覧になった方は「幼児性」でピンとくるでしょう)。


ミソンの最後の独白は母性と慈愛そのものだと思う。
ガンドを赦すことは、ある人に赦しを請わねばならない。
最初の目的を達するのかどうが、凄く緊張して観てました。
よかった、タイトル変わって(チケットも買いやすいし^^;)

(8/8追記)
成人した息子が母親のベッドに入るのも驚き。
ミソンに追い出されて自分のベッドに戻りますが、何で怒られたのかわかってない。
ガンドの幼児性を表しただけなのか?
これも韓国では普通なのか、そうでないのか??



**********

ミソンの衣装が妙に気になりました。
赤い口紅と赤いスカートが、暗い街の中で浮いてるように感じて、この“赤”はラストシーンの“贖罪”に繋がってるのかな?

何の証拠もなく、自分については何も語らないのに母親と信じたのは何故だろうと思ってました。母親でなければ(無償の愛でなければ)ここまでしないだろうと思うところもありましたが、ミソンはどうしても母親には見えません。
観終わってしばらくしてから、ガンドは疑いながらも、ミソンに母親になってほしかったのではと思いました。考えすぎでしょうか?


食事について考えさせられました。
ミソンとの生活の前は、食事というより餌。
ここまでいかなくても、私も自分だけなら適当だなぁ・・・
(1人でもちゃんとお料理する方を尊敬してます)

バスルームの食材の残骸に、命を軽くみていることがわかります。
他人の命も、自分の命も。


**********

私にとってのキム・ギドグ監督作品は、好きか嫌いか賭けみたいなもの。
これは賭けに勝ちました!
復讐と贖罪の物語で、ラストシーンは静かな衝撃。


原題:PIETA
監督:キム・ギドク
製作年:2012年
製作国:韓国
配給:クレストインターナショナル
上映時間 :104分
by k-mia-f | 2013-07-29 22:19 | 映画

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公式HP
2009年、フランスで「ラットの一生(2年間)に遺伝子組み換えトウモロコシを与え続けると、どんな影響が起こるのか」という実験が行われ、世界的に注目を集める。その研究結果に密着するとともに、世界2位の原発保有国であるフランスの「原発がある風景」も捉え、遺伝子組み換えと原子力発電という2つのテクノロジーの意外な接点を明らかにする。(映画comより)




ヨーロッパでの実情が主な内容かなと思って観にいったのですが、かなりの時間を日本“フクシマ”に割いていていました。WW2後からGM作物の研究が始まったということで(GM作物と原発がテーマ)冒頭“ヒロシマ”の画像が映し出さたのを思い出し「こんな事になってごめんなさい」という気持ちなりました。
実験に使用されたラットの大きな腫瘍や、インタヴュー応じる農薬が原因で病魔に侵された方とか、"フクシマ”で自殺した方のご家族とか、言い訳だけの東電(官僚?)関係者とか、心中は怒り3割、悔しさ3割り、哀しみ4割。すすり泣きも聞こえてきました。

作品に登場しているのは、自分の身体のことより子供達・次世代の為に努力している人々。
ドキュメンタリー作品を100%信用しているわけでなく(これだって編集されてる作品だし)、子供もいないし、両親の最期を見届けたら世間に迷惑かける前に旅立ちたいと考えていますが、美しい世界を残したいと思います。

あのパーカッション軍団はもしかして・・・と思ったら、
やっぱり、小出で聴いた「ドゥドゥ・ニジャエ・ローズ」だ!
嬉しいけど、何で登場したのかわからない^^;


**********


終映後は、ゲストをお迎えしてのトークイベント。
この数年、食や原発関連のドキメンタリー作品を何本か観てきましたが、トークイベントに参加したのは初めてで一番考えさせられました。お話を伺いながら今迄に観た作品を思い出したり。

トークイベントでモンサント社の実験データについて触れ、"事実”と“真実”の違いについて考えさせられました。安全な結果が“出た”のではなく“出した”のか。
日本の食品表示についてとか、規制につてとか、活動内容とか全部理解できたわけじゃないけど、TPPとGMと原発が同じ線上にあり、瀬戸際にいるのは理解できた。

(ゲスト:7/28)
 西分千秋さん「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン運営委員」
 天明伸浩さん「TPPに反対する人々の運動共同代表」

原題:Tous Cobayes ?
監督:ジャン=ポール・ジョー
製作年:2012年
製作国:フランス
配給:アップリンク
上映時間:118分
by k-mia-f | 2013-07-28 20:55 | 映画

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公式HP】←これから映画をご覧になる方は見ないほうがいいかも。
【あらすじ】
大きな屋敷に暮らす少女インディア・ストーカー。誕生日には毎年、広大な庭のどこかに父からの靴のプレゼントが隠されていた。ところが18歳を迎えたこの日、彼女が見つけた箱の中には、謎めいた鍵が1つ入っているだけだった。時を同じくして贈り主であるはずの最愛の父が、不審な事故で突然の死を迎えた。こうして、決して心を通わせたことのない母エヴィと2人きりになってしまったインディア。ところが葬儀の日、長年行方不明だった叔父のチャーリーが姿を現わし、そのままインディアたちと一緒に暮らし始める。そしていつしか、知的でエレガントなチャーリーの魅力に心奪われてゆくインディアだったが…<allcinema>


幻想的で意味深なオープニングで一気に作品の世界に引き込まれ、
大きな音を出して扇ぐ黒い扇によって靄がかかった世界がバッサり切られます。
(場面転換の流れが綺麗だなと感じました。)

インディアの過敏なところが、大きな扇ぐ音やこの後の卵が割れる音とかで表現されていて、不気味というか不安を煽るというか、何か悪いことが起こる予感がします。梅雨明け前(だよね?)湿気でべたべたしたいやな感じというか、何かがまとわりついている気分。作品に登場する虫はそういう意味もあるのかな?
インディアの感覚、動揺が自分にも移ったようで、まるでボートの上で揺られているような気がしてきました。
残虐なシーンもありますが、切り取って飾りたい美しいシーンが多く、媚薬に酔ったみたいに始終うっとり。

母の髪をとかすシーンから草むら(狩場)のシーンへの転換は催眠術のよう。
広いお庭に吊るされた鳥篭のような物も素敵。

インディアが自分の本質に気付くシーンの表情、
なんといっても官能的なピアノの連弾、
チャーリーの手によって大人の靴へ履き替えるときの素足・・・

インディアの誕生日プレゼントは、毎年靴が贈られます。
連続して靴が映し出されますが、サイズが少しづつ大きくなっていくことで、説明が無くても毎年同じデザインの靴(サドルシューズ)が贈られていることがわかります。



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森の中の小鳥の巣から巣立ちとういう印象を受けましたが、邦題を意識すると屋敷と庭全体が外界から隔離された、卵の中のような気もします。インディアの服装や屋敷の概観や装飾がクラシックな雰囲気でこの空間だけ時間が止まっているようにも感じるし。庭の秘密の上の球体(石)もガチャガチャのようにも見えて秘密が二重覆われているようにもとれるかなと。
この邦題はネタバレなしで内容と雰囲気に合って良いです。

インディアガメトロノームのよに手足を大きく動かす奇妙な動きに、卵の殻を破ろうともがいてる雛をイメージしましたが、後でこの動きの意味にうなります。

インディアと母親は「母娘」というより一人の男を取り合うライバル同士。
父(夫)を取り合い、死後は叔父(義弟)を取り合う関係は、ストーカー家の悲劇の3兄弟の関係に似ていて、インディアとチャーリーの本質が同じであることが台詞無しで伝わります。
終盤、まるで「母親のような台詞」を言いますが、真意は女の意地をかけて体当たり勝負ということでしょう(きっぱり!)


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誕生日に贈られた鍵により、インディアは自分の中で封印されていたものを解き放ちます。

解き放つまでのインディアの服装は禁欲的で今時の高校生にしては幼く、立ち振る舞いや会話にも固いものがありました。解き放たれてからの服装や立ち振る舞いは艶っぽいというと大袈裟な気もしますが“女”になっていて、卵の殻を破ったというのがピッタリな気がします。


ラストはオープニングに戻ります。
謎が解けた後に同じ映像を観ると違った印象を受けます。
真夏の真昼のドライブでトンネルを抜けた時にちょっと似てる(伝わるが不安)



インディアの父がいつ頃娘の本質に気付いたのか?
隔離されていたチャーリーが何故てインディアの本質を見抜けたのか?
他にも幾つか分からない点がありますが、大した問題じゃなないです(きっぱり)

台詞よりも表情や行動で表現されていて私好みの作品でした。
場面転換の流れが綺麗なのも気に入ってます。
確かめたいところがあるのでリピートしたいけど観にいけるかなぁ・・・

(7/27追記)
この作品で使われた緑色が気になっていたんですが、HPを見ると黄色の方がに意味があるみたい。
インディアのワンピースの“淡い黄色”は純粋無垢を表す色なんですって(知らなかった)
プレゼントのリボン、黄色い傘、花瓶の内側、黄色い鉛筆・・・言われてみれば確かに印象に残る黄色が多いきがします。
インディアの“緑”の目が気になって、これって「嫉妬は緑色の目をした怪物」ということなのかと思ったのですが、私の考えすぎのようです。


原題:STOKER
監督:パク・チャヌク
製作年:2012年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
上映時間 :99分
by k-mia-f | 2013-07-26 22:05 | 映画

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早い時間なら空いてるかなと思ったけど、流石に女性に人気の作家とあって平日の割りには混んでました。混んでるといっても、どの作品もゆっくり鑑賞できましたので、こういう時は平日休みは得だなと思います。

『宝石』『四季』『芸術』といった4連作が多くて見応えがあります。『芸術』は下絵と見比べられるのもも面白い。
自転車のポスターは、活発な女性のイメージで“新時代”を感じるところが好き。
ビールのポスターも可愛いですね^^

役者絵(サラ・ベルナール)、企業のポスター、ビスケットや香水のパッケージ・・・"ミュシャ”で思い浮かぶ作品の他に、油彩画が割と多かったこと、アトリエで撮影した写真(ズボン無しでピアノ(?)を弾くゴーギャンとか)とか、チェコに戻ってからの作品とか、見応えのある展示でした。



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今日はミュシャの誕生日ということで、しおりを頂きました。
それで混んでたのかな??


展覧会グッズで目をひいたのが、マダム・シンコの数量限定パウンドケーキ。マダム・シンコというと、私の中ではアール・ヌーヴォーというよりロココなイメージなんですが違ってたのかな?
パッケージはレオパードではないけど、手提袋はマダム・シンコぽくて不釣合い。
ケーキのお味は未購入なのでわかりません^^;
マダムシンコのバウムクーヘンは“しっとり”で好みのタイプでなかったので買わなかったけど、話のタネに買えばよかったかなと今になって思います。
by k-mia-f | 2013-07-24 22:16 | 展覧会

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【あらすじ】
日清戦争の日本の勝利により、台湾は日本の統治下となる。山岳地帯で狩猟生活をしていたセデック族(先住民)にも日本の教育や文化を押しつけられ、低賃金で働かされる労働者となる。
セデック族の祝宴で日本人警察官が彼らを侮辱したことがきっかけとなり、日本の圧制に苦しめられてきた彼らは武装蜂起する(霧社事件)。
直ちに日本軍による鎮圧が開始され、当初は山岳地帯のゲリラ戦ではセデック族が有利だったか、次第に近代兵器を使用する日本軍に追い詰められていく。



【霧社事件】
1930年10月27日に台中州能高郡霧社(現在の南投県仁愛郷)で起こった台湾原住民による日本統治時代後期における最大規模の抗日暴動事件。霧社セデック族マヘボ社の頭目モーナ・ルダオを中心とした6つの社(集落)の男たち300人ほどが、まず霧社各地の駐在所を襲った後に霧社公学校で行われていた小学校・公学校・蕃童教育所の連合運動会を襲撃。日本人のみが狙われ、約140人が殺害された。現地の警察には霧社セデック族の警察官が2名おり、彼らは事件発生後にそれぞれ自殺。その後の日本軍の反攻により、蜂起した6社の約1000人が死亡し、生存者約550人は投降した。(公式HPより)
(台
湾原住民について
霧社事件について)


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恨まれても仕方ないような、セデック族を蔑視する日本人が登場しますが、日本とは異なる風習(文化)や信仰を理解し友好的な日本人も多く登場します。
花を愛で、無益な殺生をせず、文明的な生活の日本人に対し、対立する部族の人間を“首狩”した頭蓋骨がゴロゴロでてくるのがセデック族。冒頭から登場する対立部族の首狩(殺害)に、原住民の残虐な面にビビリます。
霧社事件の原因が日本の圧制にあったとはいえ、子供や女性も無差別に惨殺したセデック族に対し、日本側は非戦闘員(女性や投降者)は保護します(利用も含む)。

抗日映画ですが、決して反日映画ではありません。
しいていえば、親日的抗日映画といったところでしょうか?
かといって、自虐史観による作品とも思えません。

**********

無知の怖さ、本当の優しさや勇気、守るべきことの優先順位、次世代への継承、何をもって幸福・豊かさを量るのかとか考えさせられました。


セデック族の信仰では“真の男”のみが“虹の橋”を渡り、祖先の待つ世界へ行くことができます。
“真の男”になる為の条件は“首狩”の経験があることで“真の男”の証明に最初の“首狩”後に顔に刺青をいれます。
“虹の橋”を渡れば永遠に豊かな狩場がありますが、30年の日本統治で若者には刺青(渡る資格)がありません。
襲撃の本当の目的は信仰と誇り(受け継いだ土地)を守ることだったのでは?
この襲撃によって全員が橋を渡る資格を得たのですから。



セデック族の男達は勇猛に戦いますが、襲撃の場で泣き叫ぶセデック族の女達や、男達の足手まといにならないよう自害する女達の姿に複雑な思いを感じます。

「死んだら靖国(太陽旗)に入るのか、虹の橋を渡るのか?」
(注:台詞は不正確その②)
勉強して日本の警官となった集落の青年に対して頭目であるモーナの問いです。
警官になってもセデック族出身では昇格ないし、日本人の同僚からは蛮人と蔑まれた彼の選択は、セデック族として襲撃の手引きをし、日本人として自害でした。

**********

日本の統治前を知らないセデック族の子供がモーナに「昔の頭目は英雄だったって本当?」と訊ね、モーナは「今でも英雄だ」と答えます。
(注:台詞は不正確。大体こんな感じだったと思う。)

モーナの息子は日本の圧制・差別に我慢できず、戦うことを希望しますがモーナは許しません。
日本語を話し、日本人に頭を下げる頭目の姿は、祖先から受け継いできた土地に日本人が侵攻し、どのような戦いがあったのか知らない子供にしてみれば、臆病者に見えるのだと思います。

けれど、モーナは決して本心から日本人に従っているわけではなく、眼には静かな闘志があり密かに武器の準備をしています。
理不尽な事でも日本人に頭を下げ、仲裁に入り争いの芽を摘み取るのは、頭目として集落を守る為です。
先住民の頭目達は日本本土に招かれたことがあり、日本の軍事力を前にして自分達に勝ち目が無いことを知っています。日本人と戦うということは先住民の全滅を意味します。


**********

この作品が日本で受け入れられたのは、現在でもあるセコイ(?)嫌がらせや蔑視、それに我慢する人達の姿、祖先を祀るという信仰(キリスト教圏では敬う気持ちはあっても祀るというのは無い気がすします。)に共感する人が多かったからではないでしょうか?
先に書いたように女達の自害、敵を道連れにしての飛び降り、勝ち目がなく日本軍に殺されるより自害を選択するう男達、このあたりも日本人と似ている気がします。
理解し難い気がする“首狩”も、少し時代を遡れば日本でも欧米でも敵の首を刎ねていたし、主君の身代わりに刎ねられた人もいたし、子供の首を差し出した家来だっているし(文楽で観た)、セデック族が特別というわけでもないような。



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5月の鑑賞作品について、何で今頃こんなの書いているかというと(いつもの遅いけど)
蜂起を望む若者を制する「30年前に制圧された」昔の若者の姿に、昔の政治家を思い出したから。
なんだかんだとありましたが、戦争を知っている政治家が多かった頃は戦争だけは何としても避けたいという思いがあったような気がします。
誰と特定はできませんけど。
気のせいかもしれないけれど。

私には子供がいないけど、今朝の投票所でパパと一緒の子供を見ていると「誇りってなんだろう?」と考える。
子供は苦手ですが(正確には接し方がわからないので恐い)、
子供を産まなかったことに罪悪感や劣等感を感じてきました。
この罪悪感が「産まなくてよかった」と消えるのはもっと辛いこと。

泉田さんがいつまで頑張れるかわかんないし・・・
(「脅迫かい(怒)」という電力会社の発表があるし)
おいしいご飯がこれからも食べられるのか・・・
お芝居とか映画とか楽しむことができるのかとか・・・
今はこれ以上刺激してほしくないというか・・・
ねじれがあって丁度いいと思う。

私は上手寄りの中央席を選ぶ性質ですが、今回は席を変えてみました。
覚悟していた結果より、投票率の低さがショック・・・


製作年 :2011年
監督:ウェイ・ダーション
製作国: 台湾
配給: 太秦
上映時間 :第1部『太陽旗』143分、第2部『虹の橋』131分
by k-mia-f | 2013-07-21 22:02 | 映画

独言

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携帯で撮影したんですが変な色になってしまいしたが、実際はキツイ色ではありません。
『丸屋茶寮』の氷いちご(¥800)。使用している苺はミックスだそうです(越後姫だけだと千円超えちゃうから難しいんですって)。
私は苺の酸味を楽しみたかったので半分だけ練乳をかけて頂きました。


6月末『はじまりのみち』での予告が『終戦のエンペラー』と『少年H』と『風たちぬ』

テーマが違うとしても「ちょっと重なりすぎじゃないの?」と思いつつ、選挙前ということもあり、劇場の“自由”を守るため戦っているように感じました。

投票日前から結果が決まってるような雰囲気ですが、ホントにそのようになるんでしょうかね?
因みに私はまだ決まってないです。

選挙の度に思うのですが、支持できない人(政党)を外す消去法投票でなく、支持する人に投票したい・・

**********

明日・明後日は窓口混むだろうから、買い物ついでに今日のうちに買っておこうと思ってたのに買い忘れてしまった。窓口の1つをジブリ以外用にしてくれないかな・・・
by k-mia-f | 2013-07-20 00:53 | 日常雑感

多重人格

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4月に観た映画『ヒッチコック
大雑把に説明すると『サイコ』の撮影秘話物語です。
因みに私、ヒッチコック監督作品は何本か観てはいますが詳しくなくて(実は『裏窓』も“赤の朝10”が初観だったんです^^;)

夫人のアルマのこと、『サイコ』の原作が実際に起きた事件に基づいていること等は知らず、
知っていたことといえば、監督の金髪好きとカメオ出演くらいです。
『ヒッチコック劇場』も番組を観た記憶はありません。
それでも、多少は「こーゆーのがあった」という“知識”としてはありましたので、映画『ヒッチコック』で「これってこーゆーことだな」と思うところがあって面白かったです。

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有名なシャワーシーンは大抵の方は一度は観ていると思うので、わざわざ『サイコ』を予習はしなくても大丈夫だと思いますが、、『サイコ』既観者も未観者も『サイコ』が観たくなるなる作品だと思います。

それで、
ちょうど今年の朝10上映作品に『サイコ』予定されていて、かな~り昔にDVD(ビデオかも^^;)で観たきりの私は、新潟上映を楽しみにしていて本日観にいってきました。

それで、
映画『ヒッチコック』での映像がアチコチ頭に残っているので、モノクロ映像にカラー映像が重なってくるといいますが、マリオンがジャネット・リーでなくスカーレット・ヨハンソンが演じてるように感じたことが何度かありました。

私はビビリな性格なので、かな~り昔に観た時はシャワーシーンや地下室のシーンが怖かったと思うのですが(多分)、現在はもっと残酷なシーンも見慣れたおかけで今日は大して怖いとは感じず、れより「サングラスで目が見えない警官」で、次はラストシーンのノーマンの表情かなぁ・・・
警官とマリオンの交互の圧迫感のあるアップは冷汗ものです(駐車場で仮眠していてお巡りさんに起こされて経験あり)
圧迫感アップより、中古車店で道路の反対側で見張られてる方が怖いかな・・・
次はラストシーンのノーマンの表情。
背筋が寒くなる感じで、私にも毛布くれ~~

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映画『ヒッチコック』は妻のアルマとは一心同体の夫婦という感じ作品なのかなと思っていたのですが、エド・ゲインがヒッチコックの半身という感じでした。

『サイコ』のノーマンの半分を彼の母親が占めていたように、
監督の半分をエドが占めていたんですね・・・
今度はもう一度『ヒッチコック』が観たくなってきました。

ところで、
どこかでスカーレット・ヨハンソンは現代的で雰囲気が合ってないとうのを読んだ覚えがあるのですが、私は全員いい感じだと思います。(血縁じゃないんから、これで十分じゃないかと思うんですが甘いですか^^?)



『ヒッチコック』
原題:HITCHCOCK
監督:サーシャ・ガヴァシ
製作年:2012年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
上映時間 99分

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『サイコ』
原題:Psycho
監督:A・ヒッチコック
製作年:1960年
製作国:アメリカ
配給:パラマウント
上映時間 109 分
by k-mia-f | 2013-07-15 22:05 | 映画

2013.06備忘録

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(りゅーとぴあ6Fの緑茶のジェラート¥500
 抹茶アイスよりさっぱりして美味しいです)


6月2日 『恋のロンドン狂騒曲』(2010)監督:ウディ・アレン/米・西/98分
6月2日 『ビラルの世界』(2008)監督:ソーラヴ・サーランギ/印/88分
6月2日 『ビトレイヤー』(2013)監督:エラン・クリーヴィー/英・米/99分
6月4日 立川談春独演会@りゅーとぴあ
6月5日 朝10『慕情』(1955)監督:ヘンリー・キング/米/102分
6月7日 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』(2012)監督:ベン・ザイトリン/米/93分
6月9日 『エターナル~奇跡の出会い~』(2011)監督:レヴァン・ガブリアーゼ/露/97分
6月9日 『高地戦』(2011)監督:チャン・フン/韓/133分
6月9日 『思秋期』(2010)監督:/英/パディ・コンシダイン/98分
6月11日 『リアル~完全なる首長竜の日~』(2013)監督:黒沢清/日/127分
6月12日 『ロイヤル・アフェア~愛と欲望の王宮~』(2012)監督:ニコライ・アーセル/丁/137分
6月12日 『ペタル ダンス』((2013)監督:石川寛/日/90分
6月13日 『くちづけ』(2013)監督:堤幸彦/日/123分
6月15日 『二流小説家 シリアリスト』(2013)監督:猪崎宣昭/日/115分
6月16日 朝10『風と共に去りぬ』(1939)監督:ヴィクター・フレミング/米/231分
6月17日 『はじまりのみち』(2013)監督:原恵一/日/96分
6月18日 『塀の中のジュリアス・シーザー』(2012)監督:パオロ・タヴィアーニ/伊/76分
6月19日 『華麗なるギャツビー』(2013)監督:バズ・ラーマン/米/142分
6月19日 『二郎は鮨の夢を見る』(2012)監督:デヴィッド・ゲルブ/米/82分
6月20日 『奇跡のリンゴ』(2013)監督:中村義洋/日/129分
6月21日 『ファインド・アウト』(2012)監督:エイトール・ダリア/米/94分
6月23日 IS『J・エドガー』(2011)監督:クリント・イーストウッド/米/137分
6月23日 トリオ・ベルガルモ演奏会~織りなす色彩~@りゅーとぴあ
6月26日 『ハード・ラッシュ』(2012)監督:バルタザール・コルマウクル/米/109分
6月30日 『カルテット!人生のオペラハウス』(2012)監督:ダスティン・ホフマン/英/99分
6月30日 『はじまりのみち』 ↑



書き出してみると、6月はこれといったのがないような・・・
予告で面白そうかなと思ったのが外れだらけで"がっくり”
特に『二流小説家』はがっかり。
全体としてはTVの2時間サスペンスドラマみたいで、留置所の面会シーンの武田真治さんだけ妙に舞台っぽくて好みではありません。
(TVの無い生活なのでちょっと懐かしいものを観た気分を味わいました)

『リアル』は怪獣映画になったあたりから頭がついていかなったし、
『奇跡のリンゴ』は銀行が「返済よりランドセルを買ってあげて」のあたりで醒めてしまい、
『ペタルダンス』で気になったのは「これってど脚本あるんだろうか?」ということくらい。
後で聞いた話では、やっぱアドリブが多いみたいですね。
『好きだ』の監督さんだったんですね。
そーいえば『好きだ』の色と雰囲気だった気がするなと。
この監督さんとは相性悪いんだな・・・


期待していた『ハッシュパピー』は手振れ映像に酔って具合が悪くなり、結局何がなんだかよくわからなかった^^;
地球温暖化がテーマの作品だと思ってたけど違ったのかもしれない・・・・
現実的な作品かと思ってたけど寓話的だったかもしれない・・・
産まれ育った島とはいえ、あの島に固執する理由がよくわからない・・・
手振酔いがが酷く、吐き気と頭痛で“ぼ~~っ”としてました。
(酔わなかったら面白かったのかも)



アレン作品は『人生万歳!』と『ミッドナイト・イン・パリ』がかなり好きなので、期待が大きすぎたのかもしれません。この後の皆さんの修羅場が気になりますが^^;


意外と当たりだったのが『エターナル』で、ロシアでも普通のラブコメあるじゃんと楽しかったです。
(「最初から正直に言えよ!」と思いましたけどね^^;)
ミラもふつ~のお嬢さん役できるじゃん!
(テーブルで暴れてるシーンが一番合ってる思いましたけどね^^;)
でも、一番気になったのdがロシアのストリート・チルドレン事情(?)
思いつくロシア映画+子供=“ストリート・チルドレン”なので、「ペレストロイカって何?」な
若者も多い気がするのですが・・・こういう子供たち大勢いるのかな??



『A ROYAL AFFAIR』の副題、誰が考えたんだ・・・(呆)

『二郎・・』美味しそうだった・・・桶よりオケの似合う鮨でした・・・



『塀の中・・』は雰囲気は割と好き。シーザーが刺殺後のローマ市民の演出は面白いと思います。でもこれ、先にシェイクピアの原作で予習又は観た後に原作で復習した方がいいと思います。役者が囚人を演じてるのかと思ったけど、ホントに収容されてる犯罪者の皆さんというのが一番の驚き。



ディカプリオのギャツビーは予告で「チンピラみたいであまり好みでないかも」と思っていて、やっぱりその通りだった気がします。
元々育ちが良いわけでないから、このくらいでいいのかなとも思いましたが、
マグワイアのニックがぴったりだったので辛口です。
パーティシーン派手でしたねぇ・・・
どちらかというと、ギャツビーよりフーバーが良いと思います。
でも・・
フーバーも良いと思いますが(老け役メイクも悪くなかったと思います)、
ハマーのトルソンがぴったりだったので辛口です。
(最近のだと『ジャンゴ』のキャンディは合ってるなと思います^^)


『カルテット!』の結婚生活9時間の理由が気になっていたんですが、普通の理由(浮気の告白)でがっかり。
老人ホームもあっさり存続可能になったしね。
あ~、だけど凄くオペラを聴きにいきたくなりました♪
有名な曲ばかりだったし、久しくオペラを聴いてないし。
(昨年の新国のセヴィリアはチケットが無駄になっちゃたし(泣))
来年は遠征できないかもしれないので、思い切って秋の『リゴレット』と『フィガロの結婚』両方確保したんですが、待ちきれなくなってきました。
特に『リゴレット』が楽しみです♪
『カルテット!』の舞台は音楽家の為の老人ホームなんですが、ヴェルディが関わった「音楽家の為の老人ホーム」が実際にあります♪
興味のある方はご自身で調べてみてください(
(何か貼り付けようと思ったんだけどね、よさそうなのが無くて^^;)
by k-mia-f | 2013-07-15 19:28 | 備忘録

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りゅーとぴあ開館15周年記念
第15回りゅーとぴあ古典狂言シリーズ

『三番叟』
『末広かり』




昼の部(13:00)と夜の部(17:00)で曲は同じですが、シテが万作さんと萬斎さんで交代する豪華版です。

同じ家・同じ曲でも演者が変わると雰囲気も変わります。
しかも、初めて正面席での『三番叟』×2公演で眼福満満足^^
いつのまにか“りゅーとぴあ”も15周年かぁ・・・


近頃の公演での万作さん、演じた後の息使いが辛そうで、もう『三番叟』を踏むのは難しいと思っていたので、正直いって驚きました。
今日も「揉之段」の後に荒い息遣いが聞こえて、面をつける「鈴之段」が心配になり、加えて前列真正面という良席で緊張しながらの鑑賞です。ドキドキ

万作さんの『三番叟』は“どっしり”した野菜が思い浮かびました。
南瓜とか西瓜とかジャガイモとか。

萬斎さんの『三番叟』は畑より水田、真直ぐな稲が思い浮かびますが、畑のもので考えるトマトとかナスとかトモウロコシとか。
(万作さんは、水田だったら黄金色に変わる前くらい)
萬斎さんの「揉之段」は万作さんより早く時間が過ぎたような気がします。
(時間を見ていないので実際はどうかわかりませんが)
萬斎さんの方が動きが大きいというか速いというか・・・
(でも萬斎さんも50近いんですよね。若いなぁ・・・)

書いていて思い出したのですが、5月の横浜での万作さんのお話で、途中何度も咳き込んで辛そうだなと思いました。
今日も息使いだけでなく、途中で“うっ”と苦しそうな、ゲップのような声が聞こえて心配になったのが2~3回聞こえました(昼夜合わせて)
大丈夫かな・・・

 

『末広かり』の果報者(主人)も手を使わずに何度も立ち座り、中腰での動きが凄い。
御使いを間違えた太郎冠者に怒ってるけど、楽しそうな御囃子が気になる主人の様子が可愛くて可笑しくて楽しい^^

万作さんの体調が心配だけど、お正月気分の1日でした♪
by k-mia-f | 2013-07-14 21:59 | 能楽