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ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

~第三部~
『天変斯止嵐后晴(てんぺすとあらしのちはれ)』

~登場人物~
~ブロスペロー /阿蘇左衛門藤則(あそのさえもんふじのり)
ミランダ /美登里(みどり)
エアリエル /英理彦(えりひこ)
キャリバン /泥亀丸(でかまる)
アロンゾー /筑紫大領秋実(つくしのたいりょうあきざね)
アントーニオ /刑部景隆(ぎょうぶかげたか)
ゴンザーロー /日田権左衛門(ひだのごんざえもん)
ファーディナンド /春太郎(はるたろう)
ステファノー /茶坊主珍才(ちゃぼうずちんさい)

以下、原作の役名で書きます。
(めんどくさいんだもん^^;)

国立劇場の「テンペスト」特集

なぜ文楽で『テンペスト』なんでしょうかね?
平成3年に日英協会100周年記念行事の一つとして、能楽・歌舞伎・文楽にそれぞれ翻案した作品をロンドンで上演することになり、文楽の演目は『テンペスト』に決まったそうです。
だけど、ロンドン公演には間に合わず^^;平成4年の大阪で初演。
今回は初演時のものを手直しした上演です。


感想を一言でいうと「微妙」。
8月の橋下知事の発言は、文楽ファンとしてはカチンとくるものもありましたが、ファンの裾野を広げる努力は必要だと思います。
なので、このような試みは歓迎します。古典作品を現代に置き換えた作品は多いので、逆に現代劇を江戸時代に人形浄瑠璃にしてもいいんじゃないかとも思っています。

**********

第一場「暴風雨」では人形と大夫は登場しません。
緞帳があがると(定式幕もなし)横一列に三味線6名と琴1名。
背景は大しけの海。後半は稲光も入りました。
琴の使いかたが面白い。爪で弾くのではなく、マリンバみたいに棒でたたくんです。
この音が太棹三味線にからみついて、妖精の魔法(琴)で起きた嵐(三味線)というのが上手く表現されていたと思います。

新作を作るなら思い切った演出をしたほうがいいと思っているので、音楽のみの第一場はオペラの序曲みたいで面白いと感じました。(オテロいきたいなぁ・・・)

**********

キャリバンの首(かしら)は「かに」とありましたが、私は猿だと思ってた。
『西遊記』の使いまわしかなって思ったので^^;
嫌がるミランダに迫りまくるんですが、大人向けの人形劇ということで、顔は可愛い(?)けどエロ親父してました。

妖精だちは”ぶきかわ”。
頭が鳥の”ツメ”が踊る姿は、ヤケクソって感じなのは気のせいですか?
鳥はペリカン。
私のイメージは東南アジアだけど、ペリカンっているのかなぁ?

(登場人物の下に貼り付けた「テンペスト」特集のVOL.7で人形を見ることができます。)

**********

「”微妙”の割りに楽しんでるじゃないか」と言われそうですが、楽しいだけな気がするので「微妙」なんです。
面白かったけど、文楽向きではない気がしました。
ファーディナンドは大した苦労はしてないし。
アロンゾーたちは簡単に許されちゃうし。
ステファノーは不要な気がする。それか妖精たちの出番を少なくするか。
子供向けならいいけど、大人向けにしては能天気すきる気がするの。

まず、『テンペスト』が文楽向きではないのでは・・・?
個人的には『マクベス』をお願いしたいです。
ていうか、『蜘蛛巣城』の文楽版といったほうがいいかも。


通常の舞台同様、ブロスペローの魔法封印の場がで終わりましたが、これだと「文楽観た!」という気がしないのは私だけ? 
う~~ う~~ 上手く説明できなんだけど。
その前に、私は文楽に何を求めてるんだろう?



ワイシャツ姿の男性が多いことに驚き。
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by k-mia-f | 2009-09-17 21:34 | 文楽

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~第一部~

『鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)』
播州書写山の段
清盛館兵法の段
菊畑の段
五條橋の段


播州書写山の段、ばんしゅうしょしゃざんのだん、なんか早口言葉みたいですね。
乱暴者の鬼若丸が、自分の出生の秘密を知り出家して弁慶となるまでの物語。
首(かしら)は”どんぐり眼”が可愛らしい「鬼若」ですが、他の稚児にくらべて一周り(二周りかも)大きくて、第一印象は”でかっ!”でした。子供の頃おNHKの人形劇を思い出しました^^
う~~ん 能無しの大飯食らいの乱暴者って感じです。
(出家したくないので無能をよそおってるけどホントは出来る子)
鬼若丸の大立回りと自剃りが見せどころ♪
大筆を振り回しての大暴れ、父の形見の薙刀(三所権現から賜った薙刀)での自剃り。
鬘を外すのとは違うの。ちゃんと剃ってるの。
(正確には”剃ってるように見える”だけど。念のため^^;)
薙刀をあてた部分、一束が抜けるのだ。
よくできてるなぁ~~(感心)


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私は初心者文楽ファンですが、文楽のお姫様って活発だし大胆だと思う。
今回の皆鶴姫も強い!
好意を足蹴にされて怒った男(湛海)に試合を申し込まれ(申し込む男もなんだかなぁ)、受けてたち、勝っちゃったり、
自分が思いを寄せる男(虎蔵=牛若丸)には自分から声をかけてせまったり。

五條橋の段は弁慶と牛若丸の出会いの場面。景事として単独で上演する場合、首は「大団七」を使用するようですが、今回はそのまま「鬼若」を使用。ここは人形ならではの演出が楽しいですね。いくら牛若丸が身軽とがはいえ、弁慶の手の上(刀の上)に乗ることできないだろう。
人間のような生き生きとした動きと、人間ではできない動きが愉しいです♪

パンフの表紙は「菊畑の段」の吉岡鬼一法眼 
鬼一は今は平家に仕えていますが、元は源氏方。天狗を装い牛若丸に兵術を教えていました。
鬼一は娘の皆鶴姫に兵法の虎の巻を託して切腹。皆鶴姫から牛若丸に虎の巻が渡されますが、直接敵方へ渡したわけではないので、平家への義理は通るのです(そうゆうもんかなぁ^^:)。

登場人物も多いし、動きが派手だし、セットも綺麗なほうだし、初心者でも楽しめると思います。


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ところで、私は鬼若丸(弁慶)が懐妊から誕生まで7年ときいてびっくり。
映画『三年身籠る』のラスト、産まれたら母体で3歳まで成長してたのを思い出し(どーりであの腹!)、7年だとどのくらいの大きさ??
いやいや、そんなわけないか。
産まれてから成長の遅れを一気に取り戻したから巨体になったのだろうか?
あの飲みっぷりは稚児とは思えない^^;

「このやうな小さいもの(盃)で飲む事はおりゃ嫌ひ。おれが好きはこれが好き(樽)」
がぶがぶがぶ。

思い出したついでに
『三年身籠る』(2005)
監督:結野未歩子 
おいしそうなご飯がいっぱいでてくる作品でした♪

**********

~第二部~

『伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)』
沼津の段
『艶姿女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)』
酒屋の段


「沼津の段」は、蓑助さんの十兵衛と勘十郎さんの平作だぁ(嬉) 
蓑助さんは文楽を観るきっかけを、勘十郎さんがは文楽にはまるきっかけを下さった人形遣い。
平作がおぼつかない足で荷を担ぐのがリアルです。
観ている私も重さを感じてふんばっちゃう(大袈裟ではない)
十兵衛と平作は親子ですが、幼いころに養子にでたので出会いの場ではお互い気付いていません。
なんだかんだとありまして(長くなるので省きます^^;)お互いに親子であるこを知ります。
十兵衛が敵の股五郎側の人間であることも知った平作は、自分の命を捨てて、息子の脇差を腹に刺して「居場所を教えてくれ」とたのむのですよ。この辺りで”き~~~っ”となるのです(文楽ファンだけど)
ボロ着で脇差をさしてひっくり返った平作の姿は、武士の切腹と違ってみっともなのが哀れに思う。
十兵衛は呉服屋だし、平作は”よぼよぼ爺”人足だし、股五郎いいやつじゃないし、なんで平作が腹を切らねばならないんだ(哀) 

「酒屋の段」のお園のクドキ「今頃半七さま、どこにどうしてござろうぞ・・・」は有名。
文楽では歌舞伎のような掛け声は滅多にでないのですが、クドキの前かな2、3ありました。
歌舞伎を観ない私には、哀しい物語で掛け声があると少しガクッときちゃうけど、それほど気にはなりませんでした(某所で話題になってる人とは違うと思う)。
始まる前に太夫の名を呼ぶ(?)のはいいんだけどね。私はアイスやチョコを食べながら映画の予告を観るのが好きなんですが、本編が始まると見入って飲食は駄目なんです。これと同じようなことかもしれません。

有名なクドキがあること前から知っていましたが粗筋は知らなくて、公演前に荒筋を調べたら腹が立ってきた「半七なんてほっとけよ(怒)」
実際に舞台をみたら、お園のその後が心配・・・どうなるんだろう?
お通を育てるんだろうか?半七の子だから?? 


二部は豪華な配役でしたが、文楽は三業で成り立っていることを考えるとイマイチでした。
声が小さくて聞きとれない太夫が・・・(泣)
私の席でこれだと、下手の方は聞こえないのではと思うぐらいです。
お歳のせいなのな? 体調が悪かったのか?


ところで、良席があちこち空席になってるのが凄い気になったんだけど、買ったけど来れなかったのか、売れなかったのかどっちだろう?
国立劇場のチケットは初日は電話とネットのみ。電話はつながらないので会員発売開始時にネットで確保した。ネットと電話では席の割り当てが違うと書いてあるけど、場所だけでなく数も違うのかな?

二部は哀しいを通り越して、納得できない物語りなので(文楽って大抵そうだけど)、終演後はすっごく狂言が観たくなりました。
次の狂言は国立能楽堂の「狂言の会」 世間で言うSWの週なので(私はSWじゃないけどさ)、上半期決算月でもあるし、残業が多いのも注意されてるので、おそるおそる有休の申請をだしました。あっさり受理にほっ。


『テンペスト』はまた改めて。

すみません。
書くのが鈍いうえに、仕事持ちかえったりして(内緒だけど)時間があまりないんだ(シネコンで2時間使うし)。
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by k-mia-f | 2009-09-16 18:21 | 文楽

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昼の部
『一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)』
  熊谷桜の段・熊谷陣屋の段
『紅葉狩(もみじがり)』

夜の部
『二人三番叟(ににんさんばそう)』
『御所桜堀川夜討(ごしょざくらほりかわようち)』
  弁慶上使の段
『傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく)』
  新口村の段


いまごろですが・・・(のろのろ)


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パンフレットの表紙は「一谷嫩軍記」の熊谷直実。
人形の右手の下に主遣いの手があるのがわかるでしょうか?
袖口に手が前にですぎないように輪(紐)があって、小指をひっかけてあります。
人形とわかっていても首実検の場は不気味、生々しいです。


「紅葉狩」でのハプニング。
鬼(更科姫)の左遣いが小道具の煙をだしすぎで、吹き付けられた平維茂の人形遣いが咳き込み「やりすぎだよ」という声のが聞こえてきました。最前列での鑑賞だったので小声でも聞こえたのです。
可笑しかったけけど、人形遣いが声をだしてはいけませんよ!
こんな最前列ならではの特典もありましたが、前過ぎて人形の足元がみえにくい。


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「二人三番叟」は「寿式三番叟」の三番叟の舞い部分。
能楽「翁」を義太夫節にしたのが(能の謡をそのまま語ってるわけではありません)「寿式三番叟」で千歳・翁・二人の三番叟が登場します。
狂言会で三番叟だけ演じられるのとにています。
人形の足元が黄色いのは狂言足袋かしら。
人形は”小幕”から登場するのが通常ですが、今回は能舞台風のセットの揚幕から登場。
(舞台に小幕もある。「小幕って何?」という方はこちらへ
能楽と似ている部分は多いけど(当然か)、雰囲気はかなり違います。
文楽は”ゆるい”です。
「揉の段」はまだ狂言に近いのですが(三味線だから賑やかだけど)、
「鈴の段」でスタミナ切れするのです(おいおい^^;)

種蒔きにつかれた1号(これは私の呼び方)、座り込み、袖で汗をふき、扇であおいでる。
でもって2号に怒られる。
再度二人で種蒔きの続きをはじめるけど、今度が2号が・・・^^
見ていてウキウキ”村祭り”っぽい感じなのです♪

文楽5月公演では『寿式三番叟』が上演されます。
凄く観たいんだけどいけるかなぁ・・・

*********

【粗筋】

「一谷嫩軍記」 熊谷桜の段・熊谷陣屋の段(j時代物)

一ノ谷での源平の合戦―初陣する息子が心配で、はるばると関東から須磨まで旅して来た相模。夫直実は、息子と同じ歳の敦盛を助けようとしたものの、やむを得ず討ったとのことでした。ところが、首実検に訪れた義経に直実が見せたのは、息子の首。衝撃を受ける相模…。陣屋に立てられた、桜の枝を伐るのを禁じた義経の高礼の真意を、直実は、息子を身代わりにして、院の落胤である敦盛を助けることと察し、大切な我が子を犠牲にしたのでした。


「紅葉狩」(景事)

戸隠山で、紅葉を楽しむ平維茂。美しい姫から酒宴に誘われ、姫の舞を楽しむうちに、睡魔が…。恐ろしい鬼女の正体を現す姫、危ういところを目覚めた維茂、二人の激しい戦いが始まります。
 

「御所桜堀川夜討」 弁慶上使の段(時代物)

平家の娘である妻を殺せと、頼朝から難題を押しつけられた義経。
弁慶は、腰元信夫を身代わりにと考えますが、その場に居合わせた信夫の母が拒絶―信夫の父親とは、十八年前にたった一夜契っただけの、どこの誰ともわからない稚児。その着物の片袖を証拠として、父親と対面させるまで、娘を死なせることはできないとのことでした。が、信夫を殺す弁慶。狂乱する母に、弁慶が見せたのは、着物のもう片方の袖、弁慶こそ信夫の父親だったのです。
 

「傾城恋飛脚」 新口村の段(世話物)

他人の金を使い込み、愛する遊女梅川を身請け―死を免れない大罪を犯した飛脚屋の養子忠兵衛が、捕まる前に陰ながら実父に別れを告げようと、梅川と訪れた大和の新口村。息子に気づいたものの、会えば、息子を捕らえなければならないつらさに、対面できない老父。けれども、梅川の機転で親子は再会。父は、追っ手を逃れる息子たちを見送り、少しでも生き長らえるよう、願うのでした。

**********

当日は午後からお休みをとって出かけたのですが、仕事が終わらなくてギリギリに会場に到着。クロークにコートを預け、劇場入口でチケットをきり、パンフレットを購入、大急ぎで階段をおりる。
最前列なのは覚えているけど何番だっっけ?
半券を見ようとおもったら無い。入口できってから数分しかたってないのに!
最前列の空席は、えっと・・・ 二つある、どっちだ~~(汗)
スタッフが半券落ちてないか探してる間、私もバッグの中を探したんだけどみつからない。
実は急ブレーキでバッグの中身を車内にばらまき、薬だの、のど飴だの、マスクだの、資料だの、財布だの、ガーッとバッグにつっこんでぐちゃぐちゃ(恥)その上、入口でいただいた公演チラシをつっこんだ。
あれ~~半券ないよ~~
りゅーとぴあスタッフが切ったチケットの番号を調べてくださいました。
(チケットをきって空席なってる方が私の席)
自宅に戻ったらポケットに半券が・・・
この服、ポケットあったのか・・・・
今までポケットがあるのに気付かなかった・・・・ でも入れてる
全く覚えてないよ・・・ すごい落ち込んだ


コンサートホールでは17:00から佐渡裕&シエナウインドオーケストラ演奏会。
人気あるんですよね~~ 追加販売の立ち見席もすぐに売れきれたみたい。
朝から何も食べてなかったので何か食べようとりゅーとぴあ内のセーリング・カフェへ。
目が点になりそうな海老ピラフを食べ、やっぱ外に食べにいけばよかっと後悔したけど、ロビーで演奏を聴くことができたからいいか。
咳は何とかなったけど、一日中ぐるぐる眩暈で歩きたくなかったんだ。
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by k-mia-f | 2009-03-28 19:51 | 文楽

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今頃ですが(のろのろ)

2月公演は3部制。
休憩はあるけど11:00から21:00.と長丁場
拘束時間は2部制と大差ないけど、3部制の方が疲れました。
(何故だろう?)



第1部
『鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』
・浜の宮馬場の段          ・岩本忠太兵衛屋敷の段
・朝香市之進留守宅の段      ・伏見京橋妻敵討の段
・数奇屋の段
・岩本忠太兵衛屋敷の段

第2部
『敵討襤褸錦(かたきうちつづれのにしき)』
・春藤屋敷出立の段・郡山八幡の段
・大安寺堤の段

第3部
『女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)』
・徳庵堤の段
・河内屋内の段
・豊島屋油店の段



パンフの表紙は第1部の『鑓の権三重帷子』
影になっているのは「数奇屋の段」で権三がおさゐから秘伝の巻物を見せてもらっているところ。

かなり大雑把に説明します。
おさゐの父は権三の茶道の師匠。
権三は師匠の助言から、おさゐに「真の台子」の伝授を頼みにいきます。
おさゐは自分の娘との婚約を条件に教えるとこたえます。
権三は婚約者がいるのに出世のために承知します(怒)
権三はおさゐとの約束とおり、夜中に秘伝の巻物を読みに数奇屋へ。
そこで権三は最初の婚約者が刺繍した帯(両家の紋が入っている)をしめてるんですよ。
それを見たおさいが怒って権三の帯をといて外へ放り投げ、次に自分の帯をといて権三に
締めさせよとします。今度は権三が怒っておさゐの帯を外へ放りだす。
外に落ちていた男女の帯を権三のライバルが拾い、帯をを証拠に二人の不義を訴えます。
おさいの夫は江戸に詰めております。夫の留守中に若い男をつれこんだことにされてしまった。
・・・という大事なシーンです。

ほんとに大雑把なんだ^^; 
粗筋をちゃんと書くと長いから(言い訳)

娘との婚約を条件に伝授してもらうのに、別の女からもらったとバレる帯を締めていく男に少しは
考えろと思いますが、自分の帯をほどいて締めさせようとする女も大胆。
おさゐは権三を娘の婿にしようとしますが、実は自分が権三に対して気があるんですよね。

今回は初めて馬をみました(馬は中に黒衣が入ってます。)
おお、ちゃんと乗馬してる。
文楽は舞台セット・小道具を観るのも楽しいのです♪

**********

第2部も酷い話です(つまらないという意味ではありません)
かなり大雑把に説明しますと(粗筋をちゃんと書くと長いから^^;)
「大安寺堤の段」では、刀の試し斬りに乞食を斬ろうということになり、二人の男が乞食のもとへ。
これだけでも酷い話ですが、相手の許可を得てから試し斬りをしようというのです。
訪ねた理由を説明して、相手が納得すると思ったのでしょうか?
乞食は父の敵を討たねばならないからの勘弁してほしいと命乞いをします。

**********


第3部は古典芸能に興味をもつ前から知っている有名作品。
こんなに早く観る機会が訪れるとは!
文楽に興味をもったきっかけは吉田蓑助さんですが、はまるきっかけは桐竹勘十郎さん。
文楽講座で勘十郎さんが人形に命を吹き込んだときの、”ああ、生きている!!”っていう感動は
絶対に忘れないと思う。
その勘十郎さんの与兵衛はホントに素晴らしかった(感涙)
こんな素晴らしい舞台で鼾かいて眠るやつの神経ってどうなってるの(怒!)
どんな名作だって、好き嫌いはありますし、観てみないと合う合わないはわからない。
だから、つまんないとか、浄瑠璃が子守唄になってしまうのは理解できるけど、静かに寝ろ!!

つい熱くなってしんまいましたが、
「河内屋の段」での与兵衛の小芝居がホントに自然なんです。
妹のおかちが自分の企みをバラしてしまう場での”余計なこというんじゃない!”って動きとか
行儀悪いとことか。
立役のかっこいい見得にうっとりする私ですが、こういう小芝居も大好きです。

「豊島屋油店の段」では、手に負えない不良息子を心配する親を見て、親不孝者の私は目が”うるうる”。
特に、お金の他に食料をもってきた母親には・・・・(涙)
しかし、様子を伺っていのに与兵衛は”うるうる”なんてしません!

歌舞伎で油をまくことで有名な(歌舞伎ファンに言われたので^^;)お吉殺害の場、感激で心臓バクバク!
文楽では勿論油なんてまきません。でも、でも、油で滑ってるんですよ!
お吉が油の桶を倒し(中身は空)、油がまかれた状態になると、足遣い凄い!滑ってる!!
立ち上がろうとしても滑って立てない!!!
逃げるお吉と与兵衛のつかみ合いとか、人形でここまで出来るのかという動きでした。
浄瑠璃と三味線が別世界へ導く呪文のよう。トランス状態で鼾も床本もどうでもいい!
幕がおりたとたん客席が騒々しくなって緊張の糸がプチっときれた。
(注:文楽にカーテンコールはありません)
通路脇だったので急いで席をたちましたが、夜行バスで帰るので(急がなくてもいいので)外のベンチでぼ~っとなった頭を少し冷やしてから地下鉄の駅へ。

**********

敵討ちだの、自害だの、殺人だのといった世界を1日観ていると、文楽は大好きだけど、
文楽公演後は毎回早く狂言がみたいと思う。

「千作千之丞の会」観にいきたかったなぁ・・・・
月末だもん、休めないよ(涙)
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by k-mia-f | 2009-02-28 22:02 | 文楽

特集(1/9追記)

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サライの文楽特集、文楽未体験の方にお薦め。
特に「一回観てみようかな」という方には絶対お勧め。500円だし!
初心者の私が偉そうなこと言うようですが、他の文楽本を買わなくてもこれで十分。




【1/9追記】

他人に教えられるような立場ではないのですが、文楽未体験の方のために少しだけ補足。

25頁の④で「初めての場合は、舞台全体がよく見える後方の席へ」とありますが、オペラグラスを持っている方は持参した方がいいですよ。私は国立劇中では10列目くらいで観ますが、ほかにもオペラグラスを使用している方結構います。時々表情や細かい動きをチェック。
舞台のセットも綺麗だし、太夫とし三味線が5名づつ床に並ぶときもある。文楽の「三業」を楽しむなら前すぎない方がいいかも。本筋とは離れたとこで小芝居してたりするし。
でもねぇ、真近で観る人形はホントにかっこいいんだ~~(地方公演では私は人形に集中!)

28,29頁の舞台の様子、記事にも書いてありますが上に字幕がでるのは大阪の国立文楽劇場、東京の国立劇場小劇場は舞台の両脇に字幕がでます。この字幕が結構上の方にあるのと、語りがブツ切りになってるのが苦手なんです。私はパンフレットの床本を時々見ながら鑑賞します。私は国立能楽堂の字幕も苦手なので、あまり参考にはならない気がするけど。

44,45頁の「首(かしら)」、黄みがかった色が「卵色」。昨年の文楽講座で地鶏の卵の色から「卵色」というと説明がありました。私は卵というと白の方がなので、なるほどねぇと思いました。言いたいのはそれだけです^^; 
狐の耳は動きます♪


46頁の首のしかけに使う鯨のヒゲ、これも代わりになるのがないか色々試したらいしのですが、うまくいかなかったとのこと。鯨って、捨てる部分がホントにないんですね。食べららない部分もこういう使い道があるんだもの。海外公演ではコレと三味線の説明に困るそうです(だろうねぇ・・)

78,79頁、この記事でしったのですが、大阪って安い。東京は移動費用がかかるかから高いのかな?
前に書いたのですが、東京公演の1等が5,700円とうのは2月だけ3部構成で公演時間が少し短いから。2部構成では6,500円。
文楽に詳しい方に、「雰囲気が違うから、文楽は大阪で見なきゃだめ」って言われました。
ホントは大阪で観たいなぁ 

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by k-mia-f | 2009-01-08 21:37 | 文楽

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人形の「首(かしら)」の後ろは穴だらけで痛々しい。
公演が決まると役に合わせてお化粧して、鬘が付けられます。
穴は鬘の銅版を打ちうけるときの釘穴(三一書房「熱烈文楽」より)
お化粧は刷毛で塗りっぱなしのため汚れやすく、毎日塗り直します。
(磨くと光るのでライト下の舞台に不向き)

男性役の”かしら”は種類が多く、口・目・眉などが動く仕掛けがありますが、女性役は年齢で分かれるくらいで種類は少なく、基本的に仕掛けはなく、中間的な表情で仕上げます。

女性役は人形遣いの動かし方(しぐさ)で喜怒哀楽を表現します。
これが不思議なんですよね。表情が変わらないのに、表情豊かなんです。

「文楽」とは人形浄瑠璃の公演を行っていた劇場(小屋)の名前。
人形浄瑠璃=文楽です。
(今回はなかったけど、この二つの違いが質問されることがあるんそうです)
なので、文楽っぽいという意味で(かな?)、「〇〇文楽」という表現は本当は間違っているとのこと。

人形が三人遣いになってから”人形を動かす技術”は変わってないそうですが、大きさは戦前と戦後で一回りくらい大きくなっているとのこと。小道具も変わってるかな。色々工夫されてるようです。
人形が大きくなったのは劇場のキャパに合わせて(国立文楽劇場で731席)
現在の大きさが日本人の体格で扱うギリギリではないかとのこと。

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これは「主遣い(おもづかい)」の舞台下駄。
人形遣いの手作りです。手作りっぽい鼻緒の縫い目がわかるかしら?
舞台下駄の下は草鞋です。舞台で滑りがよく、足音がしないから。

下駄の高さは遣う人形の大きさで変わります。これは低いほう。
主遣いの背が高くなると、足遣いが少し楽。
下図で顔を出しているのが「主遣い」中央の中腰になっているのが「足遣い」です。
何の合図もないのに自然な動きなるのが毎回不思議に思います。語り(台詞)はまた別だし。
(言葉で上手く表現できない信号のようなものはあるらしいのですが・・・^^;)
舞台下駄の太い鼻緒はいざというとき脱ぎやすくするため。
万が一主遣いと足遣いが足元でぶつかったりしたとき、舞台下駄をはいたまま足をひねると大怪我になる可能性大。こういう場合は下駄をぬいで芝居を続けるのです。
スキーでよけられなくて転ぶのと似てます。

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これも「熱烈文楽」より。
この本は初心者におすすめ。イラストがわかりやすいです。
初心者が舞台を観て疑問におもうとことが書いてあります。
(注:粗筋・見所解説本ではありません。裏側に興味ある人向け)

ワークショップでは男性役で「足遣い」と「左遣い」、女性役で「主遣い」を体験しました。
自分が動かしているのが客席からどう見えたのか気になります(どきどき)
人形の左手を自分の右手で動かすので、なんか混乱してきました(人形の手の角度が変^^;)

主遣い体験では一番軽い人形を使用したのですが、けっこう思い。
衣装込みで2~3kgとのことでしたが、左手で”かしら”を持つせいか(右手は人形の右手へ)、実際より重く感じました。
娘役なので、動きだけで表現するのですが、上手くできません。泣いてるのか、笑ってるのか、照れてるのか、区別つかない^^:(というか、どれでも無い^^;;)

イラストで「足遣い」と「左遣い」は黒衣(くろご)を着用してますが、この頭巾の下はクリーニング屋さんの針金ハンガーを頭にはめています(もちろん形は変えてます)。これも張り付かないように人形遣いが工夫したもの。もちろん手作り。見た目は間抜けです(失礼)。
でも、こうゆうのも文楽の魅力の一つです♪
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by k-mia-f | 2008-12-08 23:24 | 文楽

首(かしら)

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「娘(むすめ)」
14・15歳からの未婚の女性や若女房


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「老女形(ふけおやま)」
20代から40代の中年の女性

20代で「中年」なんてあんまりですが、時代が違うということで^^;



口元についてる「釣り針」みたいなものは、布を口にくわえる時に使用します。
駆け落ちシーンのほっかぶりとか。

写真は文楽講座でいただいた文楽協会発行の資料です。
オールカラーで無料、見せ場や舞台裏の写真もあり、超・初心者の私は大変重宝しました。
初・能楽鑑賞時には粗筋を調べる本を購入しましたが、文楽は何を買ったらいいのかわからない。本屋さんで文楽本を探しても、同じ演目だと思ったら段が違うとか。

粗筋はパンフで読めばいいと結局何も購入していない。義太夫も能の謡にくらべれば聞き取れるし、パンフには床本(台本)がついているし。(電光掲示板で字幕がでますが、これは苦手。)


最近やっと購入した初・文楽本がこれ。
演目の解説本ではなく、文楽の世界の解説本です。
写真はありませんが舞台の表・裏のイラストは大変わかりやすいです。
かる~~い文章なので、古典芸能をは敷居が高いと思っている人でも読みやすいかと。
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by k-mia-f | 2008-09-23 11:49 | 文楽

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第一部 
『近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき)』 
四条河原の段・堀川猿廻しの段

五世豊松清十郎襲名披露狂言
『本朝廿四考(ほんちょうにじゅうしこう)』
十種香の段・奥庭狐火の段

第二部
『奥州安達原(おうしゅうあだちがはら』
朱雀堤の段・環の宮明御殿の段・道行千里の岩田帯
一つ家の段・谷底の段

パンフの表紙は『本朝廿四考』奥庭狐火の段の八重垣姫 首(かしら)は「娘」
ホントは、首も衣装も狐も白いです。すみません。

一部の演目は3月の地方公演と同じなのですが、観にいけなかった演目なので嬉しい^^
文楽といえば心中。『近頃・・』も心中ものですが、猿廻しの段は3枚目キャラ与次郎(首:又平)のおかげで笑えます。
与次郎の妹おしゅん(首:娘)は廓の女ですが、馴染客の伝兵衛(首:源太)が刃傷沙汰をおこし(四条河原の段:悪いのは勿論相手なんだけど)、実家へ戻ってきていて、廓の主人から「伝兵衛がきても会わせないように!」と念を押されています。与次郎と母親(首:婆)は「伝兵衛がおしゅんを殺しにくるのでは?」と心配していて、おしゅんに離縁状を書かせます。
実は、おしゅんと伝兵衛は恋仲で、おしゅんは離縁する気などなく、盲目の母、文盲も兄には「離縁状」だと嘘をつき、伝兵衛と運命を共にするという内容の「書置」を書いたのです。

与次郎の一人芝居が楽しいのです。
お茶をいれたり、食事をしたり、食器を片付けたりと。
文楽は人形遣いが人形を動かしますが、台詞部分は義太夫語り。義太夫で母が真剣に語ってる間(変ないいかただけど)横で一人芝居してるのです。
与次郎はあわてんぼさん。
深夜、妹に会いにきた伝兵衛から妹を守ろうと、妹を家に戻し引戸を閉める。内側か押さえて伝兵衛を締め出したつもりが、妹を追い出し、伝兵衛を家にいれてしまった。
この時代、電気なんてないですから^^;このあたりの動きがおかしくって。
猿廻しの段は母親の三味線の稽古や猿廻しなど、主役以外の見所も多くて楽しめます。
本物の三味線の音にあわせて棹をたたいたり、ホントに人形が演奏している音みたい。
二匹の猿が登場しますが、これはパペットで一人の人形遣いが動かします。かわいい~~
二人が夫婦になる、新しい門出を祝っての猿廻しなのですが、「新しい門出」とは心中のこと。二人の心中を認めての猿廻しなんて、現在では考えられない不思議な物語です。


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『近頃・・』の後、休憩をはさんで襲名披露口上。
セットが人形サイズなので、ずらずらっと人間だけが並ぶとガリバーの世界みたい。
口上が終わって休憩。セットが変わって『本朝・・』です。

文楽ってセットが素敵なんです♪
『近頃・・』は貧乏なセットだったけど、今度は華やかです。
文楽の女性って、おとなしそうで大胆、前向きというか切り替えが早いというか^^;
亡くなった許婚・勝頼のために香を焚き、絵姿をみなが嘆く八重垣姫(首:娘)、そこへ絵姿そっくりな庭師の蓑作(首:若男)があらわれ「勝頼さま~~」と抱きつく。
勝頼でないということがわかり、フリーであることもわかると腰元・濡衣(首:娘)に仲をとりもってくれと頼む^^;

(ホントは蓑作が勝頼、亡くなったのは偽物。濡衣は偽勝頼の恋人でスパイ)


八重垣姫の父・長尾謙信(首:鬼一)は蓑作に文箱を届けるように依頼し、蓑作がでかけたあとに暗殺者を差し向ける。謙信は蓑作=勝頼だとしっているのだ。なぜ娘の許婚を殺そうとするのかというと、勝頼は敵方・武田晴信の息子だから。なぜ敵方の息子が娘の許婚に? 両家和解のために結婚させることにしたのだ。 ぐるぐるどろどろしてる。

八重垣姫は勝頼を助けようと諏訪法性の兜の前で神頼み。この兜が両家の不和の原因なんだけど・・・
兜はもともと諏訪明神から武田家へおくられたもの、この兜なら武田家の人間を助けてくれると思ったようす。狐は諏訪明神の使者、狐たちに守れながら勝頼の元へ急ぐ八重垣姫。
狐はちゃんと耳も動くんだよ♪
踊りがある演目は歌舞伎ファンにも楽しめるかも。御贔屓の女形と人形を見比べると楽しいのでは?(私は歌舞伎は未経験です)


『奥州安達原』は怖いお話でした。
いくら家のためとはいえ、妊婦を殺し、胎児をとりだし、胎児の血から秘薬をつくるのです。
殺した後で自分の娘だったとしるのですが・・・
人形は大型の男役が多くてかっこよかった~~^^
人形遣いの皆さんは汗だくです(主遣いは顔をだしてる)!
つかれたから二部はこれだjけ。
一部も感想というより粗筋だけになっちゃった^^;
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by k-mia-f | 2008-09-21 20:24 | 文楽

文楽 春の地方公演


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昨年秋(冬?)の文楽講座で人形の動きに感激、初めて公演を見に行く。
2列目の中央、良い席です(3列目の中央が一番いい気がする)


「伊達娘恋緋鹿子」は、火の見櫓の段で人形遣いが櫓の中に入り、人形が一人で
(人の手で動かしてるように見えない)階段を上るのが特徴。
櫓が真正面だったので感激!

「生写朝顔話」の特徴は、琴をひくための特別の指”琴手”  目の不自由な娘・深雪が
目薬を飲んで目が見えるようになるシーン。どちらもバッチリ!
閉じられていた人形の目が開くんですよ~~

あ~ どう表現したらいいんだろう。
人形が生きてるんです。人間がお芝居しているのと同じなんです。
娘役の人形には足がありません。足遣いの裾さばきで足があるように見せるのです。
人形は右手・頭を動かす”主遣い” 左手を動かす”左遣い” 足を動かす”足遣い”
3人で1つの人形を動かすのですが、動きが自然なんですね。
けっして「人間では無理!」な格好になりません。

事前に今回の公演の床本などの資料をよんでおいたので、太夫が聞き取れなくても
物語の進行はついていけたのですが、人形に見惚れていたので、正直・・・物語は・・・
どうでもよかった・・・^^; ゴメンナサイ 舞台セットも美しかったです。


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会場で購入 「文楽せんべい」 玉子せんべいです
外箱、綺麗に撮影できなかった・・・デジカメも下手
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by k-mia-f | 2008-03-28 22:53 | 文楽