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ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

カテゴリ:能楽( 50 )

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~第2夜~
舞囃子『安宅』小倉敏克
『文荷』 野村万作
『船弁慶』宝生和英
  (アイ/野村萬斎)


初めての薪能
憧れの靖国神社の夜桜能
 
ライトが消されて真暗になり、厳かに「火入れ式」が始まりました。
(写真は休憩時)
私の席からは御神火の登場は見えず、松明に移してからやっと見えてきました。見えなくても何か緊張。


          
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夕方には雨が上がるという予報でしたが、前日から当日昼間の雨で靖国開催は諦めていました(それで冷たい“まざまぜショコラ”にしたのだ)

まさかの靖国開催でびっくり(お手洗いが心配^^;)。

薪能用に持参したダウンコート、帰りのバスが出る池袋駅のロッカーに入れてこうと思ったけど、不要になると思いつつ、それでの有楽町駅のロッカーにいれました。
持参してよかった~~ おかげで寒さで震えることなく観能、休憩時はお手洗いに並ばずに“撮影会”に参加できました。


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脇正面の橋掛り寄りの席で観能。
正面と脇正面で迷いましたが、段差が無いので少しでも前の席にしようと脇正面を選びました。どちらかというと正面より脇正面が好みですが、橋掛かり寄りで前列に男性が座ったら萬斎さんの船頭も舞いも見えないだろうなと悩みました。橋掛かりのやりとりは観えるだろうから、『船弁慶』は橋掛かりの見せ場もあるし我慢しようと、薪能の雰囲気が味わえればそれでいい思って脇正面席を選択。


ところが、真近と思っていた橋掛かりから意外と離れていたことと、本舞台からの距離が近かったことと、シテ柱前に篝火が無かったこと、演能時は本舞台と橋掛かの照明が明るかったこと・・・多くの想定外で、萬歳さんの“船漕ぎ”をオペラグラス無しでしっかり鑑賞でき、「本舞台では頭しか見えないかなぁ」と思っていいたシテの舞もかなりしっかり鑑賞できました♪
『文荷』も座っての演技や本舞台正面中央での場面は声だけになってしまったけど、太郎冠者のぼやき(これは脇正面が楽しい)はしっかり楽しめました♪


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今年は開花が早かったし雨ですっかり散ってしまっただろうと思っていた桜も、思ったよりは残っていました。
本舞台の照明と夜空のおかげで、強風で散った花びらの舞がはっきりと見えてうっとり。

『文荷』は主人の二つに破れた恋文が“桜散る”にぴったり(笑)
『船弁慶』では前シテの静の舞やシオリ(義経との別れの“泣き”)での哀しみと散った桜が合い、冷たい夜風が後シテの知盛の霊の黒頭をなびかせる。時々強い風が吹くのも荒れた海上にいる気分になれていい雰囲気。自然の演出が素敵でした。


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本舞台に残った花びらが分かるかしら?


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公演後にお参りして帰路へ。
今年が最初で最後と思って奮発したけど、来年も観にいけたらいいなぁ・・・。
(やっぱ桜が綺麗なときがいいなぁ・・・)
by k-mia-f | 2013-04-04 06:49 | 能楽

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『寝音曲(ねおんぎょく)』
 太郎冠者 :茂山七五三
 主人:茂山 茂

『仏師(ぶっし)』
 すっぱ:茂山童司
 太郎冠者:茂山あきら

『靭猿(うつぼざる』
 猿引:茂山千五郎
 大名:茂山正邦
 太郎冠者:茂山逸平
 子猿:茂山虎真



 
「猿に始まり狐に終わる」

初めての『靭猿』は野村萬家の公演でした。
狂言を観始めだした頃で、こんなに早く観る機会があって幸運と思い、最初で最後かもしれないと思っていました。狂言の曲の中には年齢に関係なく演じららる作品(役柄)が多くありますが、この子猿は絶対無理。子猿を演じられる年齢の子方がいなけれ上演できないし、相応の年齢の子がいても画地方公演は無いだろうし、遠征となると休日でないと観にいけない。

それなのに、
茂山千五郎家の『靭猿』は5回目です。
過去の4回は全て国立能楽堂での観賞で、仕事帰りに駐車場代とチケット代だけで観賞機会が巡ってくるとは思っていませんでした。
しかも、
昨年は千五郎家の東京公演はどれも日程と予算が合わなくて観ることができませんでした。
久々の千五郎家の公演に わくわくです♪

千五郎家の狂言は、笑いながら「面白いけど、やりすぎじゃない^^?」と感じることがありましたが、今回は“やり過ぎ”感はなかったです。他家と比べると現代劇に近いと思うけど、雑食狂言ファンの私には千五郎家の魅力と感じました。

久々の正邦さん、やっぱ身体と声が"でかっ!”
声の振動を身体に感じます(空気が揺れてるような)
久々の双子ちゃん、お兄ちゃんになりました(親戚のおばちゃん目線)
子猿が大きい(笑)
猿引き(お爺ちゃん)は子猿(孫)を背負えるのか??
あ、背負えた! 
背負えたけど以前のように“ちょこん”と乗っているというより、“落ちないようにしっかりつかまっている”という感じでした。

翌日の虎真くんの子猿も観たかったけど、月末で仕事が休めないので諦めました。
『因幡堂』観たことないので観たかったな・・・せっかく京都でお寺を探したのに。

子猿の卒業の目安って何歳なんでしょう?
双子ちゃんはもうそろそろ卒業でしょうか(春から小3です)?
双子ちゃんが卒業しても、茂山さんちには次の子猿候補が控えていますから、直ぐに次の機会が巡ってくるかもだけど。



**********

先に書きましたが私は、私は都合が合えばどの家の狂言でも観にいく“雑食”です。
"狂言のキャラクター”と“能舞台”が好きなので、いろんな家の狂言を観比べたいと思っていますが、一応野村万作家をご贔屓。
観賞機会も多いし、硬すぎず柔らかすぎずで丁度いい(東次郎家と千五郎家の間くらい)

だけど、昨年12月の万作家新潟公演の内容と今回の公演を比べると高かったなぁと思います。
(備忘録に書いてないけど12月だと思う)
小品ばかりでもいいんだけど、もう1曲ほしかったなというのが正直な気持ち。
もうちょっとボリュームが欲しかった。
普段ダブルのアイスを食べてるとシングルでは物足りない。
能楽公演の機会が多い首都圏での公演ならいいかもしれないけれど、年に1~2回の新潟公演では寂しいな。

今回の千五郎家の公演は、大盛りで、トリプルアイスにプチサイズのおまけがついてる感じ♪
茂山さんちの解説は毎回漫談に近い可笑しさで(プチサイズ)で狂言も初心者にもわかりやすいのが2曲。

『寝音曲』は、主人から謡うように命じられた太郎冠者が、何かと理由をつけて謡わずにすむように画策するんですが主人は謡を聞きたいので条件をのみます。「いつも妻の膝枕で横になって謡っているので今日は無理(妻が一緒でない)」と断ると、主人は自分の膝を貸すから横になって謡えというのです。断る理由がなくなり、太郎冠者が主人の膝に頭をのせる姿が可笑しいし、横になっても謡えるのが凄い。主人が太郎冠者の頭を上げ下げすると声が出でなくなったり出るようになったり、この違いは何を謡っているかわからなくても楽しいし、上げ下げが早くなり、声が“出る”“出ない”が逆になるお約束もわかりやすい。『仏師』もドタバタ劇だし。
この前半2曲で謡あり、小舞あり、面(乙面)使用、橋掛かりの使用、“葛桶でお酒を飲む”ありで結構な盛り。

上演時間も長めだし、大名の装束は立派だし、子猿は可愛いし、地謡付き。
大名の態度は前半と後半でガラリと変わり、どのキャラも憎めないという狂言キャラの魅力を楽しめます。この3曲+漫談解説で正面¥5,000(一般価格で)は安いです。しかも"りゅーとぴあ”の能楽堂は見所と舞台が近くて、地元の贔屓目も入ってますが同じ曲・演者でも国立で観るより面白いと感じます。
by k-mia-f | 2013-03-31 18:42 | 能楽

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講師:深田博治
   月崎晴夫
   (和泉流狂言師)



"りゅーとぴあ”での狂言ワークショップと能楽堂バックステージツアーには何度か参加したことがありますが(それでも摺足は難しい)、実際に面をつけたのは初めてです(嬉)

チラシやHPには「面体験」とありますが、今まで“体験”とあっても狂言面を真近で拝見することはできても実際に着けることはありませんでした。過去の子供だけのワークショップでは"体験”もあったようなので、お化粧しているから着けさせてもらえないのかなって思っていました。なので、今回も申し込み時にお化粧についての注意がなかったので“体験”はないと思ってした。それでも、念の為にNOファンデで参加しました。

「面を着けたい人」と聞かれて、子供より先に挙手したのは私です。
気を遣ったつもりのお化粧については特に何も言われませんでした。
他の女性参加者も面を着けてましたし^^;

今回用意されていたのは「武悪」「乙」「空吹」の3種で、私は一番似あう「乙」を装着^^;
話には聞いていましたが、本当に見えません(汗)
その場に立ち上がるだけでも怖くて、舞台上での目印となる目付柱も少ししか見えないし、足元をみえはいけないと言われますが、下を見ても足元は見えませんでした(大汗)
(面の穴とお顔の相性が合えば見えるかも。それでも乙は穴が小さいから難しいかなぁ。)

乙面の画像を探したのですが、似たような乙面がありません。改めて能楽の面の奥深さを感じました。
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割と似ているのはこれかなぁ。


イノウエコーポレーション

**********


面以上に焦ったのが小舞です。
面はね、前が見えなくて恐かったけど、ゆっくりの摺足だし、もしも舞から落ちそうになっても周りが止めてくれるだろと思ってました。
小舞の何で焦ったかというと、私だけ扇が開かなかたこと。

言われた通りにしているつもりなんですが、私だけ個別指導でも開かなくて「皆同じ扇なんですけどねぇ」なんて言われる始末。扇が開かないと先に進めないので、ズルして開きました。


**********

面白かったのはアト座での狂言鑑賞。
能と違って狂言は舞台上で面を着けたり外したりします。その代表曲として『仏師』の後半部分を講師のお二人による実演がありました。お二人は通常通り、アト座に向かってではなく見所に向かって演じていますから、後見しか観ることができない『仏師』を鑑賞できたわけです。


時間が足りないなぁと思いましたが(質問したいことがあったのに出来なかった)
初めての面体験と後見体験(?)が出来たのでアンケートは”大満足”に〇しました。



ワークショップ中はカメラの置き場に困るので撮影しませんでしたが、過去の記事で写真を掲載していたので興味のある方は"こちら”へ(小さい写真ですけどね^^;)
by k-mia-f | 2013-02-06 21:48 | 能楽

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『神舞』素囃子

『麻生』大名狂言
 麻生の何某:野村万作
 藤六:野村萬斎

『六地蔵』集狂言
 すっぱ:野村萬斎


今回は萬斎さんの解説付の特別版でで、狂言よりこちらが主目的です。
地方公演では付物の演者による解説も『ござる乃座』では珍しいこと。珍しい公演に最良の席が当たったのは、新規狂言ファンを対象にした公演(?)のおかげで通の申し込みが少なかったのかな?

演目の説明だけでなく、装束についてのお話もあって楽しい時間でした。
演目に素囃子がありましたので、洋楽と邦楽の違いについてのお話にはなるほど。
大雑把な説明になりますが、オーケストラのような音の厚みで表現するのではなく、リズムと気合の演奏で“ロック”を感じると仰ってました。因みに、能楽のお囃子には三味線等の弦楽器はありません。
囃子とロックの関係は私にはわかりませんが、若手の囃子方はドラムのように演奏して遊んだりするのかしらと、しょーもない妄想をしてしましました。
しつこいですが、最良の席だったおかげで素囃子で音の振動を身体に感じました。囃子ワークショップいきたいなぁ・・・


私は初めて聞いたのですが、能楽をを「再生芸能」と仰る方がいるとか。DVDのように何度も同じことを繰り返すという悪い意味なんですが、能楽(古典芸能)だけでなく、何でも「再生芸能」に当てはまる気がするので、何でそんな言い方するのかなと??と思います。映画通にいる、ちょっと設定が似ているだけで直ぐ“パクリ”と騒ぐ人達とみたいなもの?因みに、萬斎さんは「再創造」と仰ってました。

これも私は初めて知ったのですが、都内に肩衣が展示してある場所があるのですか??
装束のお話の途中で、萬斎さんが「赤坂見附の・・・」で度忘れして見所に助けを求めたところ、あちこちから「タメイケ〇〇」と声が・・・何それ?
会場で全部聞き取れなかったけど“赤坂見附”と“狂言”で検索したところ「溜池山王駅」とわかりました。へぇ~ 一度行ってみたいけど、あまり行く機会がない場所です。
もっと早く知っていたらなぁ・・・ この辺はREDシアターしか用がない(映画館もないし)。


**********


大名(麻生の何某)の髪を、太郎冠者(藤六)が「烏帽子髪」に結い直す場面があるのですが、昔と違って髪が短いので鬘を使用します。鬘を使用することも珍しいですが、髪を結うのも珍しい。
以前『六人僧』で出家するのに頭を剃る場面で帽子を被るのは観たことがありますが(これも珍しい)鬘は勿論初めて。因みに、名前のある太郎冠者・次郎冠者も珍しい。大雑把に説明すると、大晦日に元旦の晴れ着の準備のお話なので、新春公演にもぴったり。

『六地蔵』はドリフのコントに通じるドタバタ劇で、言葉が聞き取れなくても楽しめるので初心者向きかも。茂山千五郎家と比較すると控えめな演技の偽地蔵ですが、見所は笑いに包まれました。因みに、千五郎家の偽地蔵は「これは偽者とわかるだろうと」と言いたくなる程でコントに近いです。
by k-mia-f | 2013-01-22 06:46 | 能楽

2012振り返ってみる②

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昨年の「万作を観る会」での新作『食道楽』の写真。
公演後に感想を書こうと思って“作り物”をどう説明したらいいのか困りましたが、会員更新でいただいたカレンダーに写真が掲載されていました。

シテの大名は美食家で、歳をとっても元気なのは美食のおかげとの名のり。食後に横になって休んでる間に(一畳台を2つ重ねた上で横になっています)“大名の目・鼻・口・胃・手・心”が大名が美味しく食事ができるのは自分のおかげだと主張します。目で美しさ、鼻で美味しそうな匂いとか。

耳の高野さんだけ女言葉だったと記憶していますが“耳だから”女言葉なのか“高野さん”だから女言葉なのか気になります。来月のワークショップで高野さんが講師だったらお尋ねしようかと思ったのですが・・ちぇ。
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大名が目覚めて舞の場面。
福笑いみたいだし、謡いお正月にもいい局だなぁと思いました。
(なので、ホントは年始にご紹介しようと思ったのですが・・・のろのろ)

『食道楽』謡(公演パンフレットより)
さてもめでたや めでたやな。
ものを食らうて仲良く笑へ、笑う門には福来たる。
鼻と口とは一つずつ、耳と眼(まなこ)は二つずつ。
心はいったいどこにいある。胃袋の上、胸のあたり。
みんなが違う手をつなぎゃ、
一つになってトウトウと、命つなぐよ、トウタラリ。
たえずトウタリ、たえず食うたり、
たえすトウタリ、たえず食うたり、食道楽。
さてもめでたや めでたやな。
生き物多きその中に、人間だけに笑いあり。
一度怒れば一つ老い、笑えば歳は若返る。
旅は道連れ、世は情け。
みんな違う手をつなぎゃ、
一つにになってトウトウと、命つなぐよ、トウタラリ。
たえずトウタリ、たえず食うたり、
たえずトウタリ、たえず食うたり、食道楽


**********

今年は茂山千五郎家の新潟公演があるので楽しみです。日程が合わず1公演しかいけないけど、昨年は1公演も観にいけなかったので楽しみです。
萬歳さんは今年も狂言以外もお忙しそう。
by k-mia-f | 2013-01-17 07:29 | 能楽

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第1部
舞囃子『高砂』遠藤和久
狂言『空腕』シテ:善竹十郎
能『鷺』シテ:遠藤六郎

第2部
仕舞『小袖曽我』奥川恒治、中所宣夫
  『山姥』遠藤喜久 『景清』永島忠侈
狂言『萩大名』シテ:善竹十郎
能『羽衣』シテ:観世喜之



いつもは土曜の午後で難しいのですが(締日と重なったり、日月連休だったり)、l今回は日曜の午後なので会員発売日に好みの席を確保して(狂言目線で^^;)能の準備をしっかりしておこうと思ったのですが、結局何の予習もできずに鑑賞会へ。

正直、能のあらすじなんて大したことないのですが(怒られるかな^^;)、詞章が聞き取り難いので先に何度か読んでおいたほうが舞台を楽しめます。
能は国立能楽堂主催公演とりゅーとぴあ公演しか観たことがありませんが、りゅーとぴあの詞章は舞台を観ながらチラ見するのに向いてます。それでも出来るだけ舞台だけ観ていたいので予習した方が良いと思います。

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(A3の二つ折り 番組表の反対(裏)は曲目あらすじ)
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(文字が大きめで膝に置いていても読みやすく、二つ折なら邪魔にならない。)


1部の『鷺』は少年(15歳迄)か老人(還暦過)でないとシテを演じることはできません。色気の多い青年・中年には許されない霊鳥で、全身白一色の装束です。

2部の『羽衣』の天女の長絹は赤(朱)で、制約の多い珍しい曲と一番人気の曲を紅白で鑑賞できて、おめでだい気分です(チラシと同じ装束でした)。

能は・・・正直よくわかりません。
能と狂言合わせて“能楽”ですから能も理解できるようになりたいと思うのですが、新潟では観る機会が少なくて、国立能楽堂主催公演はお手頃価格ですが交通費をいれると結構痛いので、今迄の鑑賞回数は多めに数えても両手で余ります(鑑賞回数を重ねても理解できるのは難しい気もしますが)。

それでも、自分なりに、それなりに、美しい装束と美しい所作を観ながら、頭が“がっくん”することなく、お囃子と地謡を"邦楽”として楽しみました(やっぱ怒られるかな^^;)



1部は脇正面の目付柱より。
橋掛かり見え難いけど『空腕』は脇正面の方が楽しめます。
(能も目付柱に向かって舞うので、正直よくわからない能も装束等を近くで楽しめて、お囃子も近いし、地謡も正面から観れるし、正面よりお手頃価格のだし、良席です♪)

2部は正面の目付柱より。
床机に座った大名が“ちょこちょこ”動く所作とか、大名を中央に太郎冠者と庭の主人と一列で観た方が楽しいので正面席で^^
毎回思うのですが、いくらなんでも雇用主の大名を置いて帰っちゃだめだろう。
大名本人は「自分は詠めないから行かない」と言ってたのに、自分が見たいから、お供したいから見学してもらったのでは?
(好みの席でした前列の方の頭で天女の足元が隠れてしまって、幸い右側の隣席が空いていたので自分の頭を横にはみ出して鑑賞)

『空腕』『萩大名』共にシテは善竹十郎さん。
両方好きな曲で嬉しい^^
茂山千五郎家の狂言の名ノリで「・・・大名です」と言いますが、千之丞さんが「狂言は現代劇」と仰っていたのでそれでかなぁと思っていたのですが、十郎さんも同様の名ノリでししたので関西流ってことでしょうかね?


野村万作さんが、山本東次郎家と共演の際、流派の違いよりも関東という同じ地域の狂言で波長が合ったとうようなことを仰っていました(かなり大雑把ですが)。
山本家と茂山家は同じ流派とは思えない、狂言の流派というのは台本だけなんだなと思っていましたが、善竹家と茂山家の狂言は雰囲気が似てると感じて、万作さんの仰ってたことを思い出しました。今年は観る機会がなかった千五郎さんに会いたくなっちゃった。


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2部は若い方が多くて(チラリと聞こえた会話から高校か大学の課題っぽい)、同じテーブルに「ドーナツ♪ドーナツ♪」と歌いながら現れた男子学生に癒されました^^

休憩終わりのベルを聞いて、ホットコーヒーに友達の紙コップの氷を分けてもらって大急ぎで飲む様子を見て、つい「ベルの音で開演するわけじゃないから慌てなくていいよ」と声をかけてしまいました。飲み残し用のゴミ箱も用意されていますが会場慣れしていないので知らないのか、残すという考えが浮かばなかったのか?
こういう男子学生を可愛いと思う歳になってしまったんだなぁ・・・
by k-mia-f | 2012-11-18 21:43 | 能楽

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“よこはまの会”は久々の2回目。
知っている限りで、万作さんのお話を伺える狂言会はここだけ。

GW中の遠征は費用面がキツイけど、大好きな『宗論』と「狂言芸話」目当てでお出かけしました♪



『清水(しみず)』~小名狂言~
太郎冠者/野村萬斎
主/石田幸雄


太郎冠者の肩衣は菖蒲。今年は桜が遅かったので“うっかり”してましたけど菖蒲の季節なんですよね(その前に藤とツツジですけど)。
ところで狂言の方ですが、鬼に化けた(簡単にバレるけど)太郎冠者から主人への要求が小さいのが可愛いです。蚊帳をつれとか、酒をのませろとか^^


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『宗論(しゅうろん)』~出家狂言~
浄土僧/野村万作
法華僧/深田博治
宿屋/内藤連


『宗論』は何度が観ていますが、一番楽しかったのは茂山千之丞さんの浄土僧と山本東次郎さんの法華僧の組み合わせ。同じ大蔵流も芸風が真逆で、その違いが柔らかい浄土僧と硬い法華僧にぴったりでした。『宗論』を観ていると、どうしても思い出してしまいます。比べてどうこうというわけでないのです。鑑賞中の頭の中では「やっぱり『宗論』は面白いなぁ」と「あの『宗論』は面白かったなぁ」があります。
『宗論』の結末を観ると、現実のこんなふうに宗教対立がなくなったらいいなって、大本の“神様”は一緒じゃなのって思います。


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『田植(たうえ)』~替間狂言~
神主/野村萬斎
早乙女/高野和憲、中村修一、村井一之、内藤連、岡聡史


能『賀茂』の間狂言で、独立して演じるのは和泉流だけのようです(狂言鑑賞201番より)。
神田の田植えを行うために、神主は氏子・早乙女たちを呼び出します。神主が作業の指示を出し、早乙女たちが田植えを行います。
横浜能楽堂の柱は他の能舞台と比べて細い気がします。鏡板の松も”ほっそり”で一緒に梅も描かれていて女性的なイメージ(見た目だけね)。早乙女たちの雰囲気に合う能舞台での初鑑賞で嬉しい。


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狂言芸話

この会での楽しみは万作さんのお話「狂言芸話」です。
ホントは毎年観に行きたいのですが・・・

この度の叙勲については触れませんでしたが、今迄に影響を受けた能楽師の方々についてのお話でしたので叙勲の感謝の意味も含んでるのかなぁって思いました。

『薩摩守(さつまのかみ)』の台詞「旅は道連れ世は情け・・」を例えに出して、今まで大勢の方々の助けを借りてここまできたというような、今までの狂言人生を表してるというようなことを仰ってました。
能はなかなか機会がなくて、流派の違い全く解りませんが^^;、写実的な家と様式美を追及する家では同じように演じた“間狂言”の評価が変わるというようなこと仰ってました。
褒められて嬉しかった間狂言も、違う流派だったら褒められなかっただろう・・・ということとか(自分のメモで“合う、合わない”と書いてるのはそういうことだと思うのですが^^;)

万作さんが鑑能で初めて涙したのは、観世華雪さんの『安宅(あたか)』の弁慶だそうです。
戦後5~6年の頃で、当時は歌舞伎贔屓だったそうで、歌舞伎の『勧進帳』のイメージとはかなり異なっていて、強いだけでなく優しさを感じる弁慶だった・・・というようなことを仰ってたような。
靴下で申し合わせ(!)を行ったという型破りな能楽師の方とか、某歌舞伎の家に傘を貸したら白粉だらけで返ってきたとか、面白かったです^^

一番興味深いお話は、先代・山本東次郎さんとの共演。万作さんの初めての異流共演だったとのこと。当時は山本家と茂山家は同流でも交流がなかったとか(そうだろうななぁ・・・と思います)、異流でも「江戸の基盤(だったかな^^?)」で気が合ったとか。
私の初狂言は茂山家千五郎家、次が野村万作家、その次に山本東次郎家です。偶然ですが、うまく柔らかい(入りやすい)家から順番に鑑賞したことになります。色々な家の狂言を鑑賞したいと思いますが、今のところ一番好みに合うのは万作家です。柔らかすぎず硬すぎず丁度いいかなって。
by k-mia-f | 2012-05-09 19:35 | 能楽

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『犬山伏』
『竹生嶋詣』
『靭猿』

犬やら猿やら、賑やかでした♪

今回は小猿目当てに正面席です。





『犬山伏(いぬやまぶし)』
  出家/茂山千五郎
  山伏/茂山七五三
  茶屋/茂山逸平
  犬/島田洋海


七五三さんの強面山伏の“かくかく”した動きがおかしい。
言動が出家と山伏で対照的。
「あ~ いるいる。某さんみたい!」という、身近なキャラクターが狂言の魅力だと思ってます。この山伏の「おまえは何様だっ(怒)」ぷりにも覚えあり、そして我慢している私は「噛みついちゃえ!」と念を送るのでした。




『竹生嶋詣(ちくぶしままいり)』
  太郎冠者/茂山茂
  主人/茂山童司


大雑把に説明すると、無断欠勤した太郎冠者を叱りにいく主人ですが、旅行の土産話に興味があるので許しちゃうお話(情報の少ない頃のお話ですから)。
狂言ではお馴染みの設定なので、初めてか初めてでないか覚えてないや^^;
主人が期待していたような土産話がなく、苦し紛れの太郎冠者の言い訳に「猿」「蛙」「蛇」が登場します。小猿の前に叔父さんが去る・・じゃない猿のお手本ってところでしょうか?




『靭猿(うつぼざる)』
  大名/茂山正邦
  猿曳/茂山千五郎
  太郎冠者/井口竜也
  小猿/茂山竜正
  ほか地謡


昨年11月の莢ちゃんから半年経たずに次の小猿が登場。
茂山家はお子さんが多いですからね。
靭猿正邦さんの大名が大迫力。
身体も声も大きい!!
以前から声量があると感じていましたが、今回は一段と大きく感じました。
猿曳きに矢を向ける場面、あまりに大迫力で「い、井口君にとめられるのか?」と心配(細身だし)。
猿曳きと大名の交渉中、小猿は「脛かき・尻かき・横でんぐり」を繰り返します。凝視すると身体が“むずむず”してきます。
小猿の舞う場面は何度観ても可愛いですね。
「猿曳きと大名」でなく 「お祖父ちゃんとパパ」で観てしまいます。
良い鑑賞ではないと思うけど、仕方ないよね。


**********


開演前、双子ちゃんがサインを求める“おばさま”方に囲まれていましたが、私はお買い物はないし、SOJA会員でもないし(会員はスタンプカードがある)、お願いに近寄るきかっかけがないので、離れて眺めておりました。
三男君(多分)はロビーの柱の周りを走り回っておりました。
三男君の小猿は何年後かな。
まだ遠征できる状況だといいんだけど・・・・。
by k-mia-f | 2012-03-25 16:21 | 能楽

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講師/高野和憲
    月崎晴夫



平日の18:00からということで、お勤のある方は難しい時間のせいか参加者は前回より少なめ。
前回は多すぎて能舞台が“ぎゅうぎゅう”でしたから、今回くらいの人数がちょうどいいかも。

最初ににミニ・バックステージツアー
揚幕操作はちびっこにまかせて私は「おま~く」を一言。

次に本舞台の上で講師のお二人から能舞台の構造や歴史の説明と狂言の実演。
狂言は『盆三』
私は鏡板の前でしたので、橋掛りを歩く姿を真正面で見学です。県所から真正面を観ることは無理ですから何度か観ている曲ですが新鮮な気分です。
足拍子で感じる能舞台の振動も新鮮な驚き。
『盆山』は裕基くんのシテで観た事があります。物まねが可愛いんです♪

続いて台詞と狂言小謡『兎』の練習。
台詞はお馴染みの「この辺りのものでござる」「かしこまってござる」など。

『兎』
あの山から この山へ
飛んで来るは 何ぢやるろ
頭に二つ ふつぷつと
細うて長うて ぴんと跳ねたを
ちやつと推した 兎ぢや




続いて構え・摺足の練習。
3回目のワークショップなので“構え”は慣れたもの(と自分では思う)。
構えは親指を中にいれて軽く握る感じ(違う家もあるとのこと)、膝を軽くまげて、お尻は後ろ、上半身は真っ直ぐとういう感じです。摺足は駄目^^; 浮きまくりです。足の運びは左から始まり右足で揃えて止まり、左足から1歩後退して右足を揃えて終わり。ここで名のり。

『兎』が2回目ですが、手と足が連動しません^^;
「頭に二つ」までは何とかついていけるのですが(と自分では思う)、そっから先が“ぼろぼろ”
これも、裕基くんの舞をみたことがあります。ホンとは子方が・・・^^;

面の説明は「武悪」と「乙」
ちびっこたちは「武悪」を実際につけてもらったので羨ましい。
何も塗らないで参加するから大人もつけたいです(これはアンケートに書いた)

狂言は能と違って舞台上で面の脱着があります。その実演で『仏師』
『仏師』は詐欺師が仏像のまねをするのですが、依頼人が気に入らないくて何度もお直しが入ります。お直しといっても人間ですからポーズを変えるだけだら“ささっ”と直るんですが。
詐欺師のときは直面、仏像のときは乙面なので舞台上で何度も脱着があるのです。

面の次は笑いと泣きの型を練習して終了です。


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今年は雪解けが遅い予感・・・
by k-mia-f | 2012-02-22 23:40 | 能楽

今頃というか今更なんですが、鈍間にも程がありますが^^;, 先週の「狂言の会」に便乗して(?)せっかく撮影したので載せておこうかなと。
前日の金剛能楽堂は大撮影大会になっていたので堂々と撮影できたのですが、ここは誰も撮影していなかったのでスタッフの方に許可をいただいて撮影したんですが・・・渋々って感じだったので大急ぎで撮影しました(ホントは駄目なんですけどって言われました^^;)

というわけで、
写りがが悪くてスミマセン。
もっと近くで揚幕を撮影したかったんだけど・・・。


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一般的に能楽堂の揚幕は5色ですが、ここは珍しく3色です。
能楽辞典やネットで調べたところ、5色以外の揚幕も“あり”だそうです。
(私は石川県立能楽堂しか知りませんが)

【参考:揚幕について①】
【参考:揚幕について②】

金沢での狂言は2回目。
前回もちょっと思ったんですが、なんか見所が自由過ぎる気がします^^;
誤解のないように書いておきますが、金沢市民の観賞マナーが特に悪いということではありません
(迷惑な人はどこにでもいますが)
私が勝手に想像した理由なんですが、狂言がすごい身近なんじゃなかと。
職場の飲み会で「普通、狂言なんて観るきっかけなんてないでしょう」とか
「元○、元○(笑)」なんてこと馬鹿にされる心配のない土地柄なのでは?
“加賀宝生”の土地ですもんね.
(揚幕の紋は前田家の紋のように見えましたが、確認はしてません。)
頂いたパンフを見ると北陸では狂言教室があるようだし(羨)
21世紀美術館の近くに能楽美術館もありますし。
(あまり石川県のやる気を感じないけど。今時座席表がないんだよ。)

「萬狂言」は東京でも狂言会が開催されますが、どーせなら金沢で観たいと思うのですが(他家の狂言会は石川県立音楽堂等を会場にしているみたいだし) ちょっと居辛い気がするのは余所者だからでしょうか?
国立能楽堂など遠征先でこんなこと感じたことないんですが・・・




萬狂言金沢定例公演@石川県立能楽堂(11.11.27)

『舟渡聟』
舅/野村 萬
聟/野村太一郎
姑/野村祐丞

『朝比奈』
朝比奈/野村扇丞
閻魔/野村万禄
地謡/荒井亮吉・野村祐丞・小笠原匡・鍋島憲

『六人僧』
仏詣人(シテ)/野村万蔵
仏詣人/野村扇丞・小笠原匡
女/炭哲男・炭光太郎・野村万禄

by k-mia-f | 2012-01-29 20:20 | 能楽