人気ブログランキング |

ブログトップ

ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

2015年 10月 16日 ( 1 )

b0125384_21464654.jpg



小さなパン屋を営む冴えない中年男(マルタン)が、まるで小説の『ボヴァリー夫人』から飛び出してきたようなヒロイン(ジェマ)と出会い、彼女の情事を覗き見るうちに、彼女が小説と同じ悲劇の運命を辿らないかと心配して右往左往するさまをユーモラスかつ官能的に描いたコメディ・ドラマ。<allcinemaより>



今頃なんですが(のろのろ^^;)面白かったです!
マルタンの表情が、目の演技が好き!
物語のほとんどはマルタン目線で映し出されます。
思わず“ぷっ”とか“ニヤリ”となるシーンがいっぱい。
最後は声をだして笑ってしましました^^

時間をかけてたっぷり見せるシーンがあるのに、100分という短い尺で物足りないということがありません。
余計な物がなくて、おいしいとこだけギュッと上手くまとめてあると感じました(何か偉そう^^;)
主人公が“パン屋”さんというのが良いです。
冒頭、黙々と“柔肌のようなパン生地”をこねる手元のアップが長くて、艶事を連想させられます。
本題に入るまでが上手くまとめられているように感じました。


マルタンの人柄・・・ストレスの多い出版社勤務のパリの生活から、自然豊かな村でパンを焼く充実した生活に変わり、現在は刺激が恋しくなってきた頃。
マルタンの気がそぞろな理由は?
傷心の男性が庭で何かを焼却処分している(ジェマの夫ですが状況がまだ分からない)
二人の会話から男性の妻が何らかの理由でいなくなったことが分かり、妻の日記が残されいたこと、その日記(ジェマの日記)をマルタンが持ち去ります。
ジェマが登場するまでの流れが割と長く謎めいて、じらしじらしで気になる気になる。
そして、本題は日記を読むマルタンの回想で進みます。


**********

ジェマが店頭のカンパーニュ(だったと思う)を両手で持ち、匂いを嗅ぎ、ちぎって口に運ぶ、一連の流れが艶かしく感じます。
このシーンだけでなく、普通の仕草が・・・お茶を入れるだけでも艶かしい。ジュマは無意識なのでその様に見られていると感じていないのですが、マルタンの“妄想フィルター”越の映像だとその様になるのです。
特にジェマがパンをこねるシーンは、スクリーンから“むっ”とした色香が漏れてくるよで“くらくら”します(もうちょっといい表現は出来ないのかと自分でも思う)
パン生地をこねる、髪を上げる、上着を脱ぐ・・・暑いから動きやすいスタイルに変えただけなんですけどね。

**********

墓地で明かされて真実の馬鹿馬鹿しさと、
“秘密を共有する3人”が並んで歩く姿が可笑しくて。

ここで、冒頭のマルタンが浮かんできます。
マルタン妻との温度差は、単に性別・立場の違いだけではなかったことが分かります。
マルタンが気にするのは当然だし、打ち明ける訳にもいかないね。

男って馬鹿だなぁ 
思い込みって怖いなぁ・・・・

*********


ラストは秀逸だと思います^^
墓地で真実が明かされたことで終わると思ったらもう1段あり、
「やり過ぎると“だらだら”しつこい感じになるんだよ」と思ったら、いい塩梅でした^^♪

「こんな出来すぎの偶然で終わるのか」と声に出して笑ったところで、
それが観客には嘘とばらされ、
嘘と知らないマルタンで、どうまとめるんだと思ったら、
誤解したままでも上手く会話がかみ合ってしまい(笑)
ロシア音楽を流しながらカメラが離れていく様子が、美しい田園風景から一気に雪原に切り替わりました。
マルタンの妄想物語は、第二章に入るのです。
現実的に考えれば、第二章は1ページで終わりますが、うまく偶然がかさなって誤解したまま物語が進むと考えたい。


こういう大人コメディ大好きです♪
何で上映館少ないの?
やっぱ、私の感覚が世間ズレしてるのかな?
遅れて十日町で上映してくれないかな。
最近、作品の傾向が私好みに戻ってきてるし。



*********


ジェマが最初に購入したカンパーニュを、袋に入れずにそのまま持ち帰ったのが少し気になります。
フランスでは当たり前のことなのかしら?
その場でちぎって食べちゃったから包めなかったのかしら(子供がおもちゃ屋さんで人形を抱いて離さないのと似ている感じ)
日本でもパンの種類によってビニールに入れないことはあるけれど、どうなんでしょ?
クロワッサンは食べ歩き用みたいな紙袋に入れていたので気になりました。


浮気相手の別荘へ向かうのに、敷地内に入る前に長靴から持参したハイヒールに履き替えるのが気に入ってます。
ハイヒールって戦闘態勢の女性の象徴だと思います。
そういえば、フェルザン・オズペテク監督『あしたのパスタはアルデンテ(2010)』でも、ビシッと決めた女性が運転していたオープンカー(だったと思う)から降りる際にスニーカーからハイヒールに履き替えていましたね。
私は大分前に履かなくなりましたが・・・・

ハイヒールではありませんが、サミラ・マフマルバフ監督『午後の五時(2003)』でアフガニスタン女性の主人公がパンプスを履いた足元が強く印象に残っています。
これは“戦闘態勢” ではなく“自由の象徴”でしたが・・・・まだ“戦闘態勢”に入る前の段階。
とても好きな作品なんですが、もう観ることはできないかなぁ。

逆に嫌いなのが、ジョエル・ホプキンス監督『新しい人生のはじめかた(2008)』で男性より背の高い女性が靴を脱いで歩くラストシーン(ラストだったと思う)
女性が自主的に屋外で裸足になり、二人とも満足気なとことが大嫌い。
なんか書いているうちに色々思い出してきて“頭の中ぐるぐる”で駄目だ!


**********


これTジョイ長岡だけの上映だったので久々に長岡まで観にいきましたが、伊勢丹セレクションでTジョイ新潟で上映してくれないかなぁ・・・と秘かに期待しています。
上映作品を選ぶ基準って何だろう?県内で上映されなかった作品が登場することもあるし、いわゆる“女性向き”作品が多いけれど必ずしもそうではないし、リクエストは受け付けてないし。

2社のクレジットカードを解約したのですが、MIカードは伊勢丹セレクションと駐車券の為に解約しませんでした(j経費削減で地下でしか使用してないです^^;)
そんなんで(?)書く機を逃していた作品を思い出しました。



b0125384_21471749.jpg

原題 GEMMA BOVERY
製作年 2014年
製作国 フランス
上映時間 99分
by k-mia-f | 2015-10-16 21:54 | 映画