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ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

東京茂山狂言会(第14回)@国立能楽堂(11/27)①

~三世千作二十三回忌追善公演~

『二千石(じせんせき)』
主人:茂山千之丞
太郎冠者:茂山千作

主人に無断で旅にでた太郎冠者。立腹した主人ですが、京内参り(都の寺社参詣)をしてきたときいて都の様子を尋ねます。狂言の主人って直ぐに許しちゃうところがかわいいです^^交通機関のない時代、ちょこっとした遠出も難しいですものね。
仕事で愚痴ってばかりですが、有給休暇を利用し、越後三山をこえて上京し、狂言公演を観ているのだから、それなりに幸せなのかも。
旅が難しい時代、使用人の土産話に興味津々。これって「どうせやるなら思い切ったことをしろ」と言ってるような気がします。

尋ねられた太郎冠者は、都で流行っていた謡「二千石」を披露します。この謡をきいた主人は太郎冠者を手討ちにしようとします。機嫌を直したはずなのに何故?太郎冠者が習ってきたとう謡は当家の大事な謡であり、その謡を持ち出したため手討ちにしようというのです。狂言(喜劇)っぽくない緊張感漂うこの場から一気に”ゆるゆる”になるところが私のツボにきます^^千作さんが泣き出した瞬間、”ぷちっ”という糸がきれた感じになります。

自分を討とうと太刀を振り上げた主人を見上げて泣き出す太郎冠者。命乞いではありません。太刀を振り上げた姿が大殿(先代の主人)に似ていると泣くのです。それをきいた主人も思わず泣き出す。ここからが可笑しくって^^ 主人が何かする度に大殿に似ているといっ泣く太郎冠者、似ているといわれて泣き出す主人。止まりません♪
最後は笑い止め。親子が似ているのは嬉しいこと、泣くようなことではありません^^
お二人が並んで笑う姿はみていると幸せな気分になってきます。
現実の世界でも、狂言みたいに簡単に仲直りできたらいいのにね。

兄(太郎冠者)が弟(主人)の姿が父(大殿)に似ているといって泣き出すところは、「三世千作追善公演」にぴったりです。

「二千石の松にこそ、千歳を祝ふのちまでも、その名は朽ちせざりけれ」
これが問題の謡です。(「狂言鑑賞二百一番 」より)


その②は後ほど・・・ 
by k-mia-f | 2008-11-30 18:55 | 能楽