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ほんとはいいたかったこと・・・鈍間雑記

『敦-山月記・名人伝』@りゅーとぴあ劇場

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原作 中島 敦
構成・演出 野村 萬斎

「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い。」

他にもグサグサ刺さる言葉が多くて・・・



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初演(2005)・再演(2006)は未見で6/16東京公演と6/27の新潟公演を観劇。
中島敦作品を読んだことがなく、東京公演前に図書館で借りてきたのですが短編なのに読み始めると睡魔に襲われて読了できず(恥)
小説を元に戯曲化されているのものと勝手に思い込んでいて、粗筋だけ押さえておけばついていけると思っていたのですが“そのまま”でした。
※粗筋だけで十分ついていけました。


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前半は中島敦の紹介と『山月記』、後半が『名人伝』です。
プロローグで中島敦の略歴が萬斎さんの声で流れ、舞台広報から“中島敦”が登場し、“中島敦”の影を切り取って作られたような“コピー中島敦”が3体(3名=以下敦たち)発生します。
(※私には登場というより発生とか生まれるという表現が合う気がしました)
(※パンフの萬斎さんのインタビューでは“分身”とありました。)


入場時の舞台には、後方に中島敦の写真(映像)があり、開演後の暗転で萬斎さん演じる“中島敦”と“敦たち”が写真から飛び出してきたかのようです。
何ていうか・・・はっきりした特徴のある方で良かったですね。

“敦たち”がお能のワキ方や地謡の役割を担っているようで「もしかして“新種のお能”なのかしら?」と思いました。(※新作能という意味ではありません)

この“敦たち”がいないかったら私は舟漕いでいたかも・・・^^
“敦たち”がいなかったら「朗読」になるので、小説を読了できなかったのと同様になるのではと思います。
そういえば、白石さんの百物語でも、作品というより文章で疲れる作品がありました^^;


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新潟では最前列でしたので、萬斎さんをガン見。
虎に変わってからの舞で飛び降りたときの振動がズシンと伝わってきてドキドキでした

高さを生かした演出だったので最前列だと見切れちゃうけど、人間から獣に変わる所作が素晴らしかったので満足です♪
それに東京公演の記憶が新しいので、見切れちゃう部分は頭の引き出しから取り出してました。

虎になった兎を襲う場で上から振ってきた白い物は紙吹雪かと思っていたのですが羽でした。
ここは怖い場面なのに、小道具の兎を観ていると『隠狸』を思い出して遊んでいるように見えて困る^^;
赤い照明に照らされた虎を見てお芝居の世界に戻ってこれて“ほっ”


この李徴の台詞が私に重なるところが多くて凹みます。
私は虎にはならないけど、他の獣に変わるかもしれません。
これという獣は思いつかないのですが、虎よりもっと臆病な獣の何か。

「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い。」
他にもグサグサ刺さる言葉が多くて・・・



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『名人伝』は「考える人」の“敦たち”が先に登場し、チャライ感じの敦が登場。敦の雰囲気が『山月記』と違っていて「君はこういうキャラだったっけ^^?」って思いました。敦が紀昌に変わる衣装も何かおちゃらけた雰囲気だし所作もコミカル^^

『山月記』にはなかった笑いを誘う場面が多くて、ここでこの2作品が選ばれた理由が分かりました。
『山月記』がお能で、『名人伝』が狂言、二作合わせて公演名『敦』で能楽ってことですよね?
  ↓
(パンフ読んだら違ってました^^; 虎ということを客観視するところ、自嘲するところから『山月記』の方が狂言的とのこと)

石田さん演じる飛衛と妻の二役の切替に会場内から笑いが起きました。
衣装の一部を外し、顎から伸びた髭を頭上に移動させての早変りが受けてました♪
私は髭の先を束ねていた物が女性の髪飾りになるのがツボでした。



漢字を物や生物のように扱う映像の使い方が面白かったです。
上手く説明出来ないボキャ貧が悲しい(泣)
映像以外でも漢字の使い方も面白くて、矢が当たった渡り鳥を「鳥」と書かれた紙が落とすことで表したりとか。


エピローグが重い・・・
りゅーとぴあへ向かう車内でのラジオがね、女性の再就職についてでね、それで凹んでたのも影響してるかも。


でも面白かった!!
次は曽我兄弟!
出掛けてばかりでハローワークに行く時間がありません
(最初から有給消化が終わってから行くつもりだっんだけどね)
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by k-mia-f | 2015-06-27 21:17 | 演劇